ウィズコロナ&円安時代の今、スイス旅行を計画するなら
ウィズコロナと円安の状態が続く現在、スイスへの旅を実行するためにどんなことに気をつければいいかをまとめます。※文中のCHFは通貨単位スイスフランで1フラン=150円で日本円に換算しています。
目次
マスク着用は不要
スイスでは‘22年4月以降、マスク着用義務がなくなりました。マスクをしたければ着用すればいいし、不要と思えばかける必要はありません。マスクをかけていても注目されることはありません。現地の旅行関連サービスを提供する施設(ホテルや列車)では、コロナ対策を継続しているところもありますが、そういった場所でもマスク着用の必要はありません。旅行者として訪れる分には、特別なコロナ対策は不要です。
旅行システムは整っているが、人手不足を感じる場面も
スイスは外国人でも使いやすく信頼性の高い旅行システムを導入しています。現在もデジタル化がさらに進化し続けています。しかし一方では、有人の窓口が減っている鉄道駅などもあり、スマホを携帯していないと以前のようには情報収集ができない場面も生じています。
9月に各地を巡ったときの体験としては、本来はスタッフが常駐しているはずの窓口がオープン時間になっても無人のままで、呼び鈴を何回も鳴らしてやっと対応してもらえたということがありました。このときは、その窓口の担当がひとりきりで、ほかの窓口のサポートを行っていたため、席になかなか戻ることができなかったということです。現地ガイドに話を聞いたときにも、コロナ禍で離職してしまい人手不足になっている職場があるという話でした。有人窓口を利用する場合は待ち時間を考慮して早めに訪問したほうが慌てなくて済むかもしれません。
日本人旅行者の目下の悩みの種は円安による物価高
スイスへの旅の実行を妨げるものは何もありませんが、旅行にあたり日本人観光客が直面する問題は現在の円安です。もともと物価が高い国として知られているスイスですが、消費税は安いですし、スーパーで買い物すれば食料品を安価に調達できたので、物価も税金も高い北欧に比べれば、節約できる方法はありました。
しかし、春以降の円安に加え、世界情勢が不安定でスイスフランが買われた結果、日本円に対しスイスフランが高騰しています。9月下旬の為替レートは1CHF=150円に迫り、クレジットカードでの決済レートは一時155円を超えていました。その ため、以前は1万4000円ほどで泊まることができた宿は2万円超えに、20CHFほどの昼食代も3000円を超える金額となり、旅行費用が増大しています。
予算を抑えながら満足度の高い旅を実行するには?
円安の今、スイスで安価な旅を実行するのは非常に困難です。4人程度のグループでアパートを借り、スーパーで購入した食材で自炊すれば、ホテルに泊まって外食するよりはずっと安く抑えられますが、買い出しと自炊で貴重な観光の時間が奪われてしまいます。日程に余裕があり時間をたっぷり使えるなら、自炊生活を楽しむのもいいでしょう。
スイス旅行でお財布に響くのは交通費に次いで食費です。食費を抑えるには、お昼はできるだけきちんと食べ、夜を軽めに済ませることをおすすめします。スイスでもランチ時にお得なメニューを提供する店があります。夜に同様のメニューを食べようとすると1.5倍以上の価格になってしまいますので、ランチメニューの利用をうまく取り入れましょう。
また同じものなら少しでも安いお店で購入しましょう。スイスの駅には便利な場所にKIOSK(キオスク)と呼ばれる売店がありますが、価格はスーパーよりも高額で、特にドリンク類は3倍近くの値付けが行われています。駅によっては、KIOSKが入る同じ建物にCoop(コープ)やMIGROS(ミグロ)などのスーパーが入っていて、まったく同じ商品が安く購入できることもあります。
日本帰国のための準備は?
日本への入国制限は‘22年10月以降大幅に緩和され、インバウンド客も戻りつつあります。しかし日本に帰国する場合、日本政府が有効と認めるワクチンを3回以上接種している証明書を示すか、72時間以内に検査した陰性証明書を提出する必要があります。最低限の準備として、3回以上のワクチン接種を終えている方は接種証明書を準備しましょう。
入国時の手続きをスムーズに進めるためには、11月から運用がスタートするVisit Japan Web(https://vjw-lp.digital.go.jp/)を使い、事前登録しておくことをおすすめします。パスポート情報やワクチン接種の証明書、健康状態申告などを行っておけば、入国時に特別な申告を行うことなく通過できるレーンを利用できます。
受け入れ体制は整っているものの、準備は必須です
スイスへの旅行が以前同様できるようになりましたが、円安による物価高やデジタル化による変化など、コロナ以前とは大きく異なる状況も生まれています。英語のアプリを使いこなすことができ予算も十分にあるなら、予習なしに現地に行っても楽しめますが、いずれにしろ久しぶりの渡航にあたって、きちんと事前に情報収集を行い、スマホを準備し予算も十分に確保してから訪れたほうが安心です。
監修:地球の歩き方
筆者
地球の歩き方スイス記者
小山田 浩明
写真撮影の現場キャリアは30年以上で、リバーサルフィルムの時代から一眼レフで撮影しています。世界にはまだまだこんな場所がある、という感動をお伝えできればと思います。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。