
航空券手配の基礎知識
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航空券の見方と用語集
航空券の見方
海外航空券の表記は基本的には英語表記です。予約内容を覚えていれば中身をみれば理解できるものが多いですが、戸惑わないように、航空券に書かれている情報の意味をおさらいしていきましょう。

①Passenger Name / NAME OF PASSENGER: 搭乗者名
搭乗者の氏名が記されている。パスポートの記載と同一でなければならない。
②FROM:出発地
③TO:目的地
出発地と到着地が記されている。例えば成田空港発ソウル仁川空港行きの場合、FROMがTOKYO / NARITAでTOがSEOUL / INCHEON。
④CARRIER : 航空会社
航空会社名がキャリアコードで記されている。
⑤DATE:日付
⑥TIME:時間
出発地の搭乗日付と時刻が表記されている。一番先に確認したい。
⑦ FLIGHT:便名
⑧SEAT:座席
機内の座席が表記されている。
⑨GATE:搭乗ゲート
空港で搭乗するゲート番号が表記されている。
⑩BOARD TILL:搭乗締切時間
この時刻までに税関、セキュリティチェック
このほかにも以下のような表記があるものがある。
CLASS:クラス
座席のクラス名が記されている。エコノミーはM、Y、Wなど、ビジネスはC、Jなど、ファーストはF、Pなど。航空会社によって異なる。
ISSUED BY: 航空会社名
利用する航空会社名が記されている。スケジュール欄などで航空会社名を記す場合はキャリアコード(2レターコード)が使われる。
DATE OF ISSUE: 発券日
航空券が発券された日付が記入される。この日付がないと、航空券は無効になる。
RES.: 予約状況
OKは予約済み、RQはリクエスト、OPはオープンの状態。搭乗する際はOKになっていなければ搭乗できない。
RESTRICTIONS: 利用条件
このチケットを利用する際の条件が記されている。この場合はVALID ONLY FLT / CLS / DTE SHOWN(記載されたフライト、クラス、日付のみ有効)。
ALLOW: 無料手荷物許容量
無料で機内預けできる荷物の重量がK(kg)で記されている。
DOCUMENT NUMBER: 航空券番号
この番号を控えておくと、航空券を紛失した場合の再発行がスムーズ 。
そのほかの航空券用語集
●ツーレターコード
アルファベットや数字を組み合わせた2文字から成る航空会社の略号。チケットの便名のところにも書いてある。3文字で表す「スリーレターコード」もある。日本航空なら「JL」、エールフランス航空なら「AF」など。
●トランジット
乗り換えや経由のために一度空港で降りること。経由便の途中寄航地でも乗客は機内から出てトランジットエリアで待つのが一般的。
●リコンファーム
次に乗るフライトや帰国便の予約再確認のこと。出発の72時間前までに済ませなければならない。怠ると席がキャンセルされてしまうこともある。近年ではリコンファームの必要がない航空会社がほとんど。後述のオーバーブッキングを避ける意図などでリコンファームする必要がある場合は、到着時の空港で済ませると便利だ。航空会社のオフィスに電話を入れるか、直接カウンターに出向いて済ませよう。航空券を提示して「Can I Reconfirm?」と言えばいい。電話の場合も同様。次に予約してある便名、フライト日、出発地、名前を告げる。この際、滞在先のホテルの電話番号を聞かれることが多い。何かの事情で搭乗予定のフライトがスケジュール変更になったり、キャンセルになったりした場合に連絡をするためだ。
●直行便・経由便・乗り継ぎ便(トランジット)
同じ目的地に行くにもパターンは複数ある。どこにも寄らずノンストップで行くのは直行便、最終目的地まで便名は同じだがいくつかの空港に立ち寄るのは経由便、途中どこかで乗り換えをし、便名も変わるのは乗り継ぎ便。
●OPEN(オープン)チケット
有効期間内であれば日程を決めないで出発できる航空券。最高で1年間有効なものがある。また、フィックス・オープンという、行く前に一応予約を入れておくが、現地で便を変更できるチケットもある。
●FIX(フィックス)チケット
出発前に全便の予約を確定しておく必要のある航空券。予約変更は不可。自由がきかない分、価格はOPENチケットより安い。
●ストップオーバー(途中降機)
目的地までの途中、あるいは帰りに立ち寄った乗り継ぎ地で滞在すること。正確には24時間以上滞在することをいい、スケジュールの遅延などで24時間を超えた場合、それは乗り継ぎのための寄航であってストップオーバーではない。
●オープンジョー
行きの到着地と帰国便の出発地が違うタイプの旅行のこと。行きはパリに着いて帰りはロンドンから帰国するといったものをいう。「ジョー」というのはあごのことで、旅行ルートがあごを開けた形になることからきている。
●共同運航便
共同運航便とは、複数の航空会社がひとつの飛行機にそれぞれの便名をつけて運航する便のこと。例えば、スターアライアンスに加盟している全日空の場合、アメリカ路線ではユナイテッド航空、ヨーロッパ路線ではルフトハンザ ドイツ航空との共同運行を行っているフライトがある。こうした共同運行便には、全日空の機材を使用していても、ユナイテッド航空xxxx便といった便名がついている。成田空港の場合、同一アライアンスの航空会社は同じターミナルに顔を揃えている。もし、ユナイテッド航空の機材で運航される全日空サンフランシスコ行きの航空券を持っているとしたら、ユナイテッド航空のチェックインカウンターで手続きを行うことになる。ただし、利用するフライトによってはターミナルが変わることもあるので、事前に航空会社に確認しよう。
【参考リンク】
スターアライアンス http://www.staralliance.com/ja/
ワンワールド https://ja.oneworld.com/enja/
スカイチーム http://www.skyteam.com/ja/
●ハブ空港
「ハブ」とは車輪の車軸のことで、国際線と国内線乗り継ぎができるなど、拠点となる空港を指す。ここを中心に放射状の路線網がある。ハブ空港は航空会社によって異なる。
●燃油サーチャージ
「燃油特別付加運賃」ともいい、燃油価格の一部を乗客が負担する追加的な運賃。航空運賃にプラスして支払う。金額は、シンガポール・ケロシン市況のジェット燃料価格を基にして各航空会社が独自に決定し、公式サイトなどを通じて告知。その額は2〜3か月ごとに見直しを行っている。日本発の場合、同じ目的地であればほとんどが横並びの価格だが、航空会社によって数千円の差があるデスティネーションもある。航空券を購入する前に燃油サーチャージについてもリサーチしておきましょう。
●オーバーブッキング
チェックインカウンターで「席がない」と言われることがまれにある。これはオーバーブッキングといい、航空会社が座席数以上に予約を受け付けてしまった結果起こる。オーバーブッキングは、100%航空会社の責任。もし、遭遇してしまった場合、は以下のような対応を求めよう。
(1)同じ便の別のクラスに変更
エコノミークラスでオーバーブッキングに遭った場合、同じ便のビジネスクラスに空席があれば、そちらにアップブレードされる。このパターンがもっとも多い。
(2)同じ航空会社の別便に変更
搭乗を予定した便に空席が無い場合、同日の遅い便や翌日のフライトに変更される。遅い便になったときの食事代、翌日便に回された場合の宿泊費などはすべて航空会社の負担となる。
(3)同日の違う航空会社のフライトに変更
同一目的地に飛ぶ他の航空会社のフライトに振り返られる。格安航空券は、原則として他社への変更はできないが、オーバーブッキングの場合は例外。
(4)席を譲ってもらう
(1)〜(3)のどの方法もとれないが、どうしてもその便に乗りたい場合、すでに搭乗券を持っている人から譲ってもらう。この場合、席を譲った人は(2)または(3)の方法でフライトを変更し、さらに航空会社から補償金が支払われる。
リコンファーム(予約の再確認)をしておくことでオーバーブッキングを避けることができる。また、早めにチェックインするのもオーバーブッキングを防ぐ方法のひとつ。アップグレードを期待して遅めにチェックインする人もいるようだが、無用なトラブルはなるべく避けるようにしよう。

筆者
地球の歩き方ウェブ運営チーム
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