【『地球の歩き方 横浜市』発売記念特別対談】山中竹春 横浜市長×宮田崇 地球の歩き方編集長~横浜の魅力について~ 

公開日 : 2024年08月19日
最終更新 :

横浜市と株式会社地球の歩き方が連携協定を締結し、『地球の歩き方』では初となる市民参加型で制作した旅行ガイドブック『地球の歩き方 横浜市』が8月1日、ついに発売になりました。
横浜の魅力をとことん深掘りしたこのガイドブックは、表紙の風景を市民参加型アンケートの投票で決定。ほかにも横浜あるあるやおすすめスポットなど市民の声が満載の1冊となっています。そんな横浜愛あふれる本書の発売を記念して、横浜の魅力について山中市長と横浜市出身の宮田編集長が語り合いました。

―宮田編集長:横浜市の魅力が詰まった、『地球の歩き方 横浜市』が発売されます。山中市長が考える「横浜市の魅力」について教えてください。

山中市長:美しい海沿いの散歩道と赤レンガ倉庫をはじめとする歴史的建造物のコントラスト、そして、異国情緒あふれる町並みと豊かな自然が共存している景観は、他都市にはない、横浜が誇る唯一無二の魅力です。また、「便利さ」と「ゆとり」のバランスが実によく、子育て世代をはじめ、どなたにとっても住みやすい町なんです。

宮田編集長:観光の町としてだけではなく、市長のおっしゃるとおり、住みやすい町ですね、確かに。『地球の歩き方 横浜市』は全18区を網羅し掲載していますので、横浜市民の方にはご自身の生まれ育った町や知っているようで知らない隣町などを楽しんでもらえるように、これから移住する方には自身の住む町を知ってもらえるように、観光で訪れる方にはもちろんモデルコースやプランを提案しておりますので一家に一冊置いてほしい仕上がりになっております。

―宮田編集長:横浜にはおいしいものがたくさんあると思いますが、「これ」というオススメを教えてください。

山中市長:世界最大級の中華街や開港以来の横浜発祥グルメなど、選びきれないほどおいしいものがありますよね。そんな中で、ぜひご紹介したいのは、野毛です。庶民的で開放的、活気に満ちたエリアで、居酒屋からおしゃれなフレンチ、イタリアンまで、毎日通っても味わい尽くせないほど、おいしいものにあふれています。ほかの都市にない、オンリーワンの横浜の魅力です。

宮田編集長:最近は野毛に行く前のゼロ次会として『ぴおシティ』の地下2階も注目されていますね。ほかにも運動会でがんばったとか、書道で昇段したときなど、ちょっとしたご褒美のときに連れて行ってもらえる横浜発のチェーン店『ハングリー・タイガー』。また横浜駅にある崎陽軒本店はシウマイ食べ放題のビュッフェランチだけじゃなく、英国式ハイティー、中華、イタリアン、さまざまなジャンルの料理が楽しめるレストランがあって、しかもおみやげでシウマイを買えるのが魅力です。

―宮田編集長:地球の歩き方を愛用されていたとのことですが。

山中市長:若い頃は、「地球の歩き方」を片手に世界の町を探索しました。今のように、ネットで検索すれば、なんでも教えてもらえるという時代ではなかったので、「地球の歩き方」に頼っていましたね。

宮田編集長:ありがとうございます。SNSの時代ですが、今『地球の歩き方』は良質な検索結果の集合体と言われております。自身で旅をする前に読んでおくと、SNSで調べる際に今まで自分が知らなかった単語で検索できるので便利だと思います。

―宮田編集長:海外に行く若者が減っています。

山中市長:若い頃に世界を体感するというのは、多様性を育むという点でとても意味があることだと思っています。横浜市では、子どもたちに世界を近くに感じてもらえるようなグローバル教育に力を入れています。ハマっ子たちには、ぜひ、将来、「地球の歩き方」を片手に世界を旅してほしいですね。

宮田編集長:昨年の統計で若年層のパスポート取得数が増加傾向と出ており、特に20代女性がアクティブに動いている一方で20代男性が渡航しない傾向にあるのが気になりますね。私どもも若者に海外に目を向けてもらえるように情報提供を積極的に行っていますし、さらに市の支援などがあるととてもよいきっかけになると思います。

―宮田編集長:「地球の歩き方 横浜市」は、歩き方史上初めて、市民の方々と一緒に作り上げました。

山中市長:横浜は都会のイメージが強いと思いますが、「3日住めばハマっ子」と言われるオープンな気質で、人のつながりがとても濃い町なんです。例えば、「身近な公園がどの都市よりも多いし、しかもきれい」というのは、横浜の自慢の一つなんですが、これはお住まいの地域で活動して下さる「公園愛護会」の日々の清掃活動の賜物です。そんなハマを愛する横浜市民だからこそ実現したのが「地球の歩き方 横浜市」だと思います。

宮田編集長:横浜市と連結協定を結ばせていただいたおかげで取材がとても進めやすくなり、市役所の皆さんの積極的な対応で市民の皆さんを巻き込んで制作することで、普段は気づかないような細かなところまで紹介することができました。町歩きをしている際に公園があったら、少し立ち止まってきれいであることを確認してみたいですね。

―宮田編集長:最後に、読者の皆様に一言お願いします。

山中市長:「横浜愛」にあふれる情報が詰まった「地球の歩き方 横浜市」を読んでいただくと、横浜のことをよく知っている人も、そうでない人も、いままで知らなかった横浜に出会えると思います。本書を持って、「まち」と「海」と「みどり」が近い横浜を、満喫してください!

宮田編集長:一家に一冊、ぜひ横浜市版を置いてください。市長、ありがとうございました。

Profile
横浜市長 山中竹春
1972 年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒、同大学理工学部数学科卒。博士(理学)。市長就任までに、アメリカ国立衛生研究所(NIH/NIEHS)研究員、国立がん研究センター部長、横浜市立大学特命副学長、同大学医学部教授などを歴任。

株式会社地球の歩き方 統括編集長 宮田崇
1977年横浜市生まれ。大学卒業後、2001年に株式会社ダイヤモンド・ビッグ社入社。2002年より「地球の歩き方」編集部所属となり、100以上の旅の書籍を手がける。2017年より編集長。2021年1月より株式会社地球の歩き方へ。

写真:原 万有伊(オフィス・オハナ)

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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