コロニアル×トロピカル+港町 「ベラクルス」

公開日 : 2024年08月04日
最終更新 :
筆者 : MIKI PASSOS

メキシコというと、スペインの植民地であったため、ヨーロッパのような建物や石畳の道、そして中心地には
「ソカロ」と呼ばれる広場に教会が隣接しています。
このような町並みが歴史地区(Centro Histórico)として残され「コロニアル調」として知られていて、 
私もメキシコに住み始めてから、いろいろな都市に行っては歴史地区(Centro Histórico)を訪れています。
今回ご紹介するのが、コロニアル×トロピカル港街
この3拍子が揃った町、VERACRUZ(ベラクルス市)の歴史地区です。

まずはベラクルス州の位置について。
ベラクルス州はメキシコ東部にあり、メキシコ湾に面しています。南北に細長く伸びているため、地域によって気候が異なり、豊かな自然が広がっています。ベラクルスといえばコーヒーが有名で、
こちらの記事の一部チョコレート発祥の国に紹介をした、カルーアというコーヒーリキュールのサイトでもベラクルスが紹介されています。
※州都はベラクルス市と間違えられることが多いですが、州都はハラパ(Xalapa)という町です。


 コロニアル : スペイン植民地時代からの豊かな歴史と文化
 トロピカル : 温暖な気候や背の高いヤシの木
まずはこちらの2つの要素からご紹介します。

歴史地区に入ると、町並みが一変するのですが、
多くの歴史地区では、歴史的および文化的な一貫性を保つため、政府によって建物の外観に使用できる色が規制されているため、白や明るく淡い色がよく見られます。
例えば、パステルカラーの建物は、植民地時代の建築スタイルを反映しています。

こちらの建物、パッと見て何の建物かわかりますか??

皆さまご存じのマクドナルドです!
このように、メキシコ国内でよく見られるレストランのチェーン店や銀行、コンビニエンスストア、薬局なども、歴史地区では本来の色を使わずに、歴史地区用のデザインに変身。

こちらは外観もとても素敵なRegistro Civil(日本でいうところの戸籍局)です。写真だけ見ると、まるでヨーロッパにいるようで一般的なコロニアル調の建物ですが、像の後ろにヤシの木があることで、意外な組み合わせが逆におもしろく、ベラクルスの気候やトロピカルな雰囲気が際立っています。

地図がなくても大丈夫! 遠くからでも背の高いCatedral(カテドラル・大聖堂)を目指して歩くとソカロに到着。人々が集まっていて夕方には椅子が用意され、生バンドの演奏が楽しめることもあります。
そしてここでもヤシの木🌴

PLAZA DE ARMAS (プラサ デデアルマス)の周には、古くからあるレストランやメキシコ雑貨を売るお店が並んでいます。

教会にもお邪魔しました。
内部は荘厳で落ち着いた雰囲気です。高い天井や装飾的な彫刻が特徴で、静かな空間の中に神聖さが感じられます。祭壇や美しい装飾も見事です。お祈りをしている人、休憩をしている人、私のように見学をしている人など、さまざまな人がそれぞれの時間を過ごしています。

ここからは+港町 を見ていきましょう。
16世紀にスペインの探検家エルナン・コルテスがこの地に上陸し、メキシコ征服の拠点となったことから、歴史的に重要な役割を果たしてきました。その後、スペインの植民地時代にはメキシコの主要な貿易港として発展し、交易や物流の中心地となり、現在でも商業活動が盛んで大きな貨物船が停泊しています。
ソカロを離れると、高いヤシの木が立ち並ぶMalecon(マレコン 海岸沿いの遊歩道)が見えてきます。

おなじみ写真スポット。文字の中にもにぎやかな絵が施されています。
おなじみ写真スポット。文字の中にもにぎやかな絵が施されています。
  • “MARINA”海軍もしっかりいます。

    “MARINA”海軍もしっかりいます。

  • “Monumento a los héroes de 1914”

    “Monumento a los héroes de 1914”

  • “FARO” 灯台

    “FARO” 灯台

こちらは"ADMINISTRACIÓN DEL SISTEMA PORTUARIO NACIONAL VERACRUZ"、日本でいうところの「港湾局」や「港湾管理局」に相当する建物です。海軍を意味する「NAVAL」という言葉も含まれているように、ベラクルスは交易や物流の中心地として重要な役割を担っています。建物の美しさにも目を引かれますね。

ベラクルスの歴史地区を歩くと、コロニアルな建築だけでなく、プラスαで楽しめる魅力が詰まっています。
次回は、ベラクルスでしか味わえない食べ物についてご紹介したいと思います。

筆者

メキシコ特派員

MIKI PASSOS

カンクン在住25年目。在住者の視点から、これまでの経験を交えて様々な情報をお届けします。

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