【北イタリア・コモ湖】優雅な湖畔に広がる5つの小さな町

公開日 : 2024年08月11日
最終更新 :

アルプスの麓に位置する北イタリアの「コモ湖(Lago di como)」をご存知でしょうか。

ミラノから電車で1時間ほどの距離にあり、北イタリアではガルダ湖に続き2番目に広い湖です。

コモ湖は、ローマ時代から避暑地として親しまれ、貴族の別荘地だった時期もありました。
現在も著名人がバカンスで訪れることで有名で、優雅な湖畔は多くの人に愛されているのです。

今回は、コモ湖周辺の美しいヴィラや鮮やかな庭園、絶景スポットなど、筆者が訪れた小さな町をご紹介します。

コモ湖観光の行き方と移動手段

コモ湖へは、電車でミラノにあるカドルナ駅からコモ・ラゴ(Como Lago)駅にアクセスするのがおすすめです。
コモ・ラゴ駅を出るとすぐ目の前に湖が広がります。

車でもミラノから1時間半ほどで到着しますが、コモ湖周辺は細い道や山を越える曲がりくねった道があるので運転には注意が必要です。

コモ湖には、プライベートボートツアーもありますが、公共フェリーが頻繁にあり、車も乗ることができるので便利な移動手段の一つ。

逆Y字の形が特徴のコモ湖は、対岸にある町を移動するのに車やバスを利用するよりも、公共フェリーでショートカットしてアクセスできます。

ベラージオやヴァレンナなどの移動距離はフェリーで10~20分、コモからベラージオまでは50分ほどです。
フェリーを使用して湖側からのカラフルな町並み、美しいヴィラ、魅力的な美しい景色を楽しんでください。

1. 多くの人を魅了する町「ベラージオ(Bellagio)」

コモ湖の真珠として知られる、かつての王室やセレブの別荘が立ち並ぶベラージオ。

湖畔にはホテルや眺めの良いレストランが軒並び、一歩道に入ると石畳の小道があり、メイン通りからの景色はおとぎ話に出てくるような町並みです。

旧市街は、1時間ほどで観光でき、街のあちこちに、お土産やさんやレストラン、ジェラートショップがあります。

広場に佇むのは、聖ジャコモ大聖堂(Basilica of St. Giacomo)。
11世紀以前に建てられた教会跡地に大聖堂を建てた中世の歴史ある建物です。

内部は、窓とステンドガラスからの太陽の光が差し込む静寂な雰囲気に包まれた空間。

ベラージオの観光スポットの一つに、市街地から離れたエリアにあるメルツィ邸(Villa Melzi)があります。


多くの植物が咲き誇るイタリアンガーデンや礼拝堂、博物館などが見どころです。
山々に囲まれた湖の壮大な景色と優雅な庭園は見逃せません。

ベンチなどもあるので、ゆっくり湖畔の景色を堪能しましょう。

Villa Melzi

住所
Lungo Lario Manzoni, 22021 Bellagio (CO)
開館時間
月曜日から日曜日10:00〜19:00

2.ヴィラやお城がある静かな町「ヴァレンナ(Varenna)」

ベラージオの対岸にあるヴァレンナは、ベラージオからは公共フェリーの利用がおすすめです。
小さな静かな町ですが、絵葉書のような可愛らしい街並が特徴で、美しいヴィラとお城があります。

カラフルな建物が並び、街中を散策するだけでも楽しめる場所です。フェリーの駅から市街地に向かう途中にある湖畔の遊歩道も趣があります。

観光スポットの一つに、モナステロ邸(Villa Monastero) があります。湖畔に約2km続く美しい植物園があることで有名なヴィラです。

修道院として建てられた中世の建物は博物館になっており19世紀後半の家具やインテリアを展示。落ち着いた緑溢れる空間にカフェもあります。

Villa Monastero

住所
Viale Giovanni Polvani, 4, 23829 Varenna LC
開館時間
月曜日から日曜日9:30 〜20:00

続いて、歴史あるヴェツィオ城(Castello di Vezio)。

11世紀にまで遡る城は、ペルレド(Perledo)という町に属していますが、ヴァレンアから徒歩でアクセス可能です。
お城にアクセスするまでには、上り坂を歩くので歩きやすい靴で行きましょう。

お城は岬の上に佇んでいるので、ここからのパノラマの湖と遠くまで続く雄大な山々は息を呑む美しさです。

敷地内に、展望台スポットが点在しているので散策してみてください。
城壁に上がることもでき、そこからの景色は1番の絶景です。

城内の庭には、フクロウや鷹を飼育しており、ユニークなゴースト像もあるのでびっくりするかもしれません。

Castello di Vezio

住所
Via del Castellano, 23828 Perledo LC
開館時間
月曜日から水曜日 10 :00〜19:00 、木曜日から土曜日10 :00〜22:30 、日曜日10 :00〜20:30

3.絶景が眺められるヴィラがある町「トレメッゾ(Tremezzo)」

ベラージオの向かいに位置しているトレメッゾは、コモ湖の西岸にあります。
ベラージオからは、公共フェリーで18分ほどの距離。
ここでの見どころは、コモ湖の中で最も有名なヴィラ・カルロッタ(Villa Carlotta)です。

ネオクラシック様式の建物は、博物館になっていて多くの彫刻や絵画、歴史のあるアンティーク家具など展示されています。
窓からは、涼しげな湖の風が部屋に入り込み、コモ湖の景色も眺められる優雅な空間です。
併設して植物園があり、テラスから豪華な庭園が見下ろせます。

庭園ではイタリアンガーデンが楽しめ、カラフルな植物からレモンの木のトンネル、トロピカルな植物など多くあり、色鮮やかな花が敷き詰められたフラワーカーペットも必見です。
鮮やかな植物と湖のコントラストが美しいスポットです。

Villa Carlotta

住所
Via Regina, 2, 22016 Tremezzina CO
開館時間
月曜日から日曜日10:00〜18:00

4.日帰り旅行におすすめな町「コモ(Como)」

コモ湖の名前がついたコモは、南端にある都市。コモ県の県庁のような都市で、他の町よりも人も多くいます。

ミラノから電車で1時間ほどの距離にあるので、夏の間はミラノ住民の避暑地でもあり、涼しげな景色を堪能するのに筆者も週末によく訪れる場所です。


コモ・ラゴ駅を出て左側に歩いて行くと、湖の景色が堪能できるコモ公園(Giardini a Lago)に辿り着きます。
ここには桟橋があり、壮大な湖と緑の景色、さらには湖を挟んでコモの市街地も眺めることができるのです。

公園内には、彫刻や子どもの遊具もあり、散歩するのに最適な場所。
地元住民の憩いの場にもなっているので、芝生の上でピクニックをする光景も見かけます。

魅力と活気に満ちた市街地には、コモのシンボルでもあるコモ大聖堂が佇んでいます。

ルネッサンス、ゴシック、バロック建築が混ざりあった、豪華な大理石と美しいドームが特徴。
堂内には、列柱が並び、16世紀のタペストリーや豪華な装飾が見どころです。

外の広場には、カフェやレストランが多く並んでいるので外のテーブル席から大聖堂を眺めながら食事ができます。

5.人々を惹きつけるパノラマスポットがある町「ブルナーテ(Burnate)」

コモ・ラゴ駅を出て、右側へ湖沿いを歩いて行くとブルナーテという町とコモを結んでいるケーブルカーがあります。

ブルナーテには、ケーブルカーの駅を降りるとコモ湖とコモの市街地を一望できる絶景スポットがあるのです。

ケーブルカーに乗車したら右側へ座りましょう。進行方向の左側は山になっているので景色が見えないですが、右側からだとコモの市街地が見えるスポットを通ります。

ケーブルカーの駅を降りてすぐの場所にベッラヴィスタ・ブティックホテルがあります。
ここには、レストランが併設されていて、テラス席は天空にいるような景色が堪能できるのです。
メニューもこの町の郷土料理が多くあり、イノシシ肉や鴨肉を使った料理や湖で採れたペルシコ魚が堪能できます。

Bellavista Boutique Hotel e Ristorante

住所
Piazza Bonacossa, 2, 22034 Brunate CO

観光スポットに灯台があり、コミュニティバスが駅と灯台を結んでいます。
灯台までは徒歩でも可能ですが、坂道が多く、夏は日差しが強いのでスニーカーと帽子を忘れずに。

灯台の周辺にもレストランやバーがあり、子どもが遊べる遊具エリアもあります。
灯台からは山脈と輝く青い湖が一面に広がり、パノラマの景色が堪能できるのでぜひ立ち寄ってください。
このエリアでは、野生のイノシシに出会うこともあります。

絵葉書のように美しい町で優雅な休暇を

コモ湖エリアは、湖畔を歩いて路地を探索したり、イタリアの美食を楽しみ、水辺で日光浴など、のんびり非日常を堪能するのに最適な場所。

筆者は、日帰りで1ヶ所の町を訪れることもありますが、夏のバカンス時期は数日宿泊し小さな町を訪問します。
コモやブルナーテへは、ミラノから日帰りで訪れやすいので、北イタリアへ行ったら穏やかな湖畔の景色を堪能してください。
優雅な風景と清々しい風を感じられる北イタリアの湖水地方は、おすすめスポットです。

コモエリアのおすすめレストランはこちらを参考にしてください。

筆者

イタリア特派員

Shiho Yamaguchi

ミラノのトレンディスポット、ファッション、おいしいものなど最新情報をお届けします。

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