ゴッホの病室を再現した修道院と古代遺跡が魅力のサン・レミ・ド・プロヴァンス

医者であり、天文学者であり、そして偉大な予言者であったノストラダムスは16世紀にこの地で生まれた。町なかには生家が残されている（訪問不可）。

そして、サン・レミ・ド・プロヴァンスといえば忘れられないのがヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。1889年5月、ゴッホはこの町の外れの丘の麓にある精神病院に入院した。病院に隣接するサン・ポール・ド・モーゾール修道院Le Monastère de St-Paul de Mausoleは、ロマネスク様式の教会と回廊がある美しい修道院。回廊の2階は19世紀の精神病院の歴史を語る展示会場になっており、ゴッホが住んでいた簡素な病室が再現されている。病室の小さな窓から見えるプロヴァンスの風景は、ゴッホが100年以上前に見つめていたのとほとんど変わらないように思える。

修道院からほど近い場所に、古代遺跡グラヌムGlanumがある。紀元前6世紀のギリシア時代に遡る古代の町で、3世紀のローマ時代にいたるまでのさまざまな時代の建築物が発掘されている。グラヌム遺跡の入口を見守るように、ローマ時代の凱旋門Arc de Triompheと霊廟Mausoléeが建っている。