南仏アンティーブで過ごす休日 海と歴史が織り成すリゾート地の魅力

アンティーブは、アンティーブ岬の北にある城壁に囲まれた町。ピカソ美術館、ヨットやクルーザーが並ぶ海岸沿いの風景、花いっぱいの旧市街などが町の魅力となっている。

駅からジェネラル・ド・ゴール広場Pl. du Général de Gauleまでは徒歩10分ほど。その途中に観光案内所がある。この広場の東側から海岸にかけて旧市街が広がっている。入り組んだ細い路地に、カフェやレストランのテラスが並び、会話に興ずるこの町の人々の明るい声が響きわたる。愛らしい恋人たちの絵で知られるペイネ美術館Musée Peynet et du Dessin Humoristiqueもこの一画にある。

海を見下ろす静かな場所に、グリマルディ城Château Grimaldiが建つ。中は現在ピカソ美術館Musée Picassoになっており、1946年にピカソがこの城に滞在したときの作品のほか、ニコラ・ド・スタールの絵画作品、リシエの彫刻など現代美術の秀作が多数展示されている。窓からは青い海と空が見える抜群の環境のうえ、あまり混まないので、じっくりと作品を観ることができる。

アンティーブと隣接するジュアン・レ・パンJuan-les-Pinsは、20世紀初頭にアメリカの文化人が好んで滞在したリゾート地。1960年から開催されているジャズフェスティバルが有名で、毎年夏、一流のミュージシャンたちが夢の競演を繰り広げる。