リヒテンシュタイン観光ガイド ファドゥーツの見どころとアクセス完全情報
スイスとオーストリアに挟まれた、ヨーロッパ第4の小国。リヒテンシュタインと聞けば切手を思い出す人も少なくないだろう。確かにその美しいデザインと高度な印刷技術は世界の切手マニアの注目するところだが、現在のリヒテンシュタインは切手だけで国家の生計を立てているわけではない。牧草地帯とブドウ畑だけが目につく牧歌的な雰囲気をもつこの国家は、実は高度な工業製品、例えば義歯、コンクリートドリルなどの分野ではヨーロッパ中のシェアの大半を占めている。また金融分野においても、税金の安さと取引のしやすさからヨーロッパ諸国を中心にさまざまな国から資金が流入している。ただ、工場や大きな建物は周囲の風景に調和するように造られているため、ちょっと見ただけではなかなか存在がわからないのだ。
1719年にファドゥーツとシェレンベルクが侯国に加盟し、現在のリヒテンシュタインの原形を形成。途中、ライン同盟やドイツ連邦への加盟を余儀なくされたときもあったが、第1次世界大戦以降は非武装中立を守り抜いた。人口は約3万9000人。公用語はドイツ語だが方言が強い。国がひとつの司教区で、現在でも住民の約70%がカトリック教徒。国政は立憲君主制。議会は25人の議員によって構成されている。
リヒテンシュタイン(ファドゥーツ)の歩き方
近郊からのバスは町の中心、ファドゥーツ・ポスト Vaduz Postに到着する。文字どおり郵便局前のバスターミナルで、2階に上がると、リヒテンシュタインの専用切手売り場もある。市街はこの郵便局を中心にして500m以内だから、徒歩でも十分回れる。
郵便局からシュテットル通り Städtleを挟んだ反対側に観光案内所があるので、まず入国記念のスタンプをパスポートに押してもらおう(CHF3)。町の地図や案内をもらったら、北側にある隣の建物内の切手博物館 Postmuseumにも立ち寄るといいだろう。
観光案内所の斜め前には現代美術館 Kunstmuseumがあって、侯爵家のコレクションを中心とした19世紀から現代の美術品が展示されている。美術品を鑑賞したあとは、館内にあるカフェでゆっくりくつろぐのもいい。
通りにはかわいいみやげ物屋やレストラン、カフェが数多くある。家族や友人に絵はがきを書いて、美しい切手を貼って出せば喜ばれること請け合いだ。
これだけ見学したら、あとはファドゥーツ城 Schloss Vaduzに上るだけ。シュテットル通りに面して建つレストランEngelの横の道を入り約20分上ると城の前に出る。現在でも侯爵が住む城内へは入れないので、城の前から見えるファドゥーツの町やライン川、そして川向こうのスイスの景色を楽しんで町に戻ろう。
時間があれば、山の上のスキー場マルブン Malbunへ行くのもいい。現在の天皇陛下が皇太子時代にスキーをされた所で、毎年のように英国王室の人々もスキーに訪れる。夏は高山植物の宝庫となり、ハイキングが楽しめる。ファドゥーツからバスで約30分。
リヒテンシュタイン(ファドゥーツ)へのアクセス
スイスから入る場合、入出国手続きや税関検査は一切ない。チューリヒからクール方面行きの急行で約1時間、サルガンス Sargans下車。サルガンスからリヒテンシュタインバス11番か12E番に乗り換えて約30分。ブッフス Buchsやフェルトキルヒ Feldkirchからもアクセスできる。
基本情報
- 国名
- リヒテンシュタイン
- 使用言語
- ドイツ語
- 標高
- 460m
- 郵便番号
- FL-9490(ファドゥーツ)
- 国番号
- 423
- エリアコード
- なし(スイスからは頭に00-423をつける)
- 通貨
- スイスフランが通用する。
- ビザ
- 観光ならスイス同様不要。旅行情報は、日本のスイス政府観光局へ。
- 郵便
- 日本へのはがき1枚CHF2(航空便)
- ※
- Liechtenstein Center
- 住所
- Städtle 39
- 電話番号
- 2396363
- URL
- www.tourismus.li
- 開館時間
-
5〜10月 9:00〜18:00
11〜4月 9:00〜17:00
筆者
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