テ・アナウ湖での長期滞在と周辺トランピングルート南島の自然を堪能する

公開日 : 2023年07月30日
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テ・アナウ湖Lake Te Anauは面積約342km2と南島で最大、ニュージーランド全土でも北島中央部に位置するタウポ湖LakeTaupoに次いで第2位の大きさを誇る美しい湖。その南端の湖岸にたたずむ静かな町がテ・アナウだ。Te Anauとはマオリ語の“テ・アナ・アウTe Ana-au”に由来し、“雨のように水がほとばしる洞窟”すなわち地底に地下水が流れるテ・アナウ・ツチボタル洞窟TeAnau Glowworm Cavesを指すとされる。また、この湖を見つけたマオリ女性の名前だとする説などもあり、定かではない。 

テ・ワヒポウナムの一部として世界遺産にも登録されるフィヨルドランド国立公園へのゲートウエイでもあるテ・アナウ。夏季になるとにぎわいをみせるこの町には、ミルフォード・サウンド、ダウトフル・サウンドなどへのベースタウンとして、また、ミルフォード・トラックやルートバーン・トラック、ケプラー・トラックをはじめとしたトランピングの基地として長期滞在する旅行者も少なくない。宿泊施設や銀行、レストランやスーパーマーケットなど、必要なものはたいていこの町で揃うだろう。そのほかにも、テ・アナウ湖でのクルーズ、ジェットボートやフィッシングなど多彩なアクティビティを楽しむことができる。 

テ・アナウの 歩き方

タウン・センター Town Centre  

町自体は小さいので徒歩で十分回ることができる。メインストリートの湖から北東に延びるタウン・センターTown Centreには、各種レストランやアウトドア用品のショップ、スーパーマーケットなどが並んでいる。この通りの湖側の端には観光案内所アイサイトがあり、フィヨルドランド全般の観光情報や宿泊予約などを扱っている。併設するリアル・ニュージーReal NZ社のオフィスでは、テ・アナウ・ツチボタル洞窟やミルフォード・サウンド、ダウトフル・サウンドなどのツアー予約を受け付けており、ツアーの出発場所にもなっている。

レイクフロント・ドライブ Lakefront Dr.

湖沿いに延びる道に、ホテルやモーテルが多く立ち並ぶ。この通りの南端にはDOCフィヨルドランド国立公園ビジターセンターFiordland National ParkVisitor Centreがあり、トランピングに関する情報があるほか、ハットパス(山小屋の利用券)の購入もできる。周辺にあるコースのマップや天候などの最新情報を入手できるので立ち寄り、登山届けを出そう。 

ビジターセンター近くの湖畔には、クインティン・マッキノンQuintin Mackinnon(1851〜92年)の像が立っている。1888年10月に彼が拓いたミルフォード・トラックは、テ・アナウ湖からミルフォード・サウンドにいたるルートが起源だ。

テ・アナウ・ツチボタル洞窟

テ・アナウ湖の西岸に位置する、全長約6.7kmの巨大な洞窟。地底にある石灰岩層の裂け目や小さな穴が大量の地下水の力で広げられたもので、今もなお浸食活動が続く洞窟内には弱酸性の水質を保つトンネルバーン(川)が流れている。 洞窟内にはグロウワームと呼ばれるツチボタルが生息しており、洞窟の一部とあわせて見学するツアーをリアル・ニュージーReal NZが催行している。参加者はリアル・ニュージーのオフィス裏にある桟橋から高速船に乗り、洞窟入口に立つキャバーン・ハウスへと向かう。しばらく地底の滝や鍾乳石を見ながら歩いたあとにボートに乗って洞窟内を進んでいくと、やがて暗闇に無数の青緑色の光点が輝き始める。地底に星空が広がっているような不思議な感覚と光の美しさに、しばし言葉を忘れてしまうことだろう。 
洞窟内は8〜12℃と肌寒く、水滴がかかるので上着は必携。また、洞窟内でのカメラ撮影は厳禁だ。

  • 湖畔に立つ探検家クインティン・マッキノン像

    湖畔に立つ探検家クインティン・マッキノン像

基本情報

アクセス
クイーンズタウンからミルフォード・サウンド行きのグレートサイツの便が1日1〜2便あり、所要約2時間30分。バスはミロ・ストリートMiro St.沿いに発着する。
クライストチャーチからはインターシティの長距離バスでクイーンズタウンまで行き、グレートサイツに乗り換える。
そのほか、テ・アナウとミルフォード・サウンド、クイーンズタウン、ルートバーン・トラック、ケプラー・トラックなどを結ぶトラックネットTracknetといったローカルシャトルも運行されており、夏季は増便されることが多い。
■テ・アナウ・ツチボタル洞窟のツアー
催行時間
通年(所要約2時間15分。スケジュールは時季によって異なる)
料金
大人$99〜、子供$40〜

筆者

地球の歩き方ウェブ運営チーム

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