お土産にも? スペインらしい大判ショール‟マントン・デ・マニラ”
スペイン旅行にいらっしゃる女性の方に、スペインの思い出に自分用に買うのはいかが?とオススメしたいものがあります。マントン・デ・マニラと呼ばれる刺繍がほどこされた大判のショールです。高価なものは絹地に手で刺繍が施され、手編みのフリンジがついています。花や鳥などの手の込んだ刺繍の美しさはため息が出るほど。
ところで、なぜマニラなのか?
16世紀のはじめにスペイン王の命でマゼラン艦隊がフィリピンに到達し、それ以降1898年までスペインはフィリピンを統治していました。フィリピン支配のために1571年に築いた都市がマニラです。マニラでは、中国商人から絹織物や陶磁器が買われ、スペインへ輸送されていました。その時に絹地に華やかな中国柄が刺繍されたショールがあり、それがスペイン南部に持ち込まれ、上流階級の間で使われるようになります。いつしか柄はスペイン好みのものに変わり、今日にいたるとのこと。このように、もともとマニラから運ばれてきたショールだったことから、マントン・デ・マニラと呼ばれるようになったわけです(※マントンはショールの意味)。ちなみに、フリンジが付けられるようになったのは、スペインに入ってきてからだったという話を聞いたことがあります。
マントン・デ・マニラはフラメンコ舞踊で使われることもありますが、今でも特に南部ではおしゃれに装う時に羽織ったり、タイトなドレス風に体に巻き付けて使用することがあります。単色のシンプルなワンピースに、このマントン・デ・マニラを羽織るだけでグッとエレガントになるのです。もちろんインテリアにも使えますが、この場合高価なものはちょっともったいない気がします。
実は、私も2つほど持っているのですが、長いことビニール袋に入れてしまったままなので、どんな状態になっているかちょっと心配です・・・。これを機にチェックしてみようと思います。
このマントン・デ・マニラをスペイン旅行の思い出に自分用に買ったり、大切な人へのお土産にするのにどうでしょうか?
筆者
スペイン特派員
田川 敬子
東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。