ナラコーテ洞窟国立公園

ナラコーテの町から南へ5km ほどの所にある洞窟群。クイーンズランド州内陸部のリバースレーRiversleigh とともに「オーストラリア産の哺乳類化石地域」として1994 年にユネスコの世界自然遺産に登録された。リバースレーで発掘されるのがおよそ1500 万〜2500 万年前（新生代第三紀）の化石であるのに対し、ナラコーテで発見されているのはおよそ20 万〜50万年前（新生代第四紀更新世）のもの。ここでは、絶滅したフクロライオンの一種チラコレオカルフェクスThylacoleocarnifex の完全骨格化石から、大型カンガルーのプロコプトドンProcoptodon goliah、コアラとウォンバットの祖先ディプロトドンDiprotodon australis まで数多くの貴重な化石が見つかっている。まずウォナンビ化石センターWonambiFossil Centre を訪れ、オーストラリア更新世の哺乳類がどのようなものであったかを確認しよう。洞窟見学では、化石が多数発見されているビクトリア化石洞窟Victoria Fossil Caveが外せない。ガイド付きでの見学で、鍾乳洞見学の最後に化石発掘現場に立ち寄り、復元されたフクロライオンなどの化石モデルを見ながら、太古の哺乳類についての説明を受ける。