
ミラノのドゥオーモ
Duomo Di Milano
ミラノのシンボル

ミラノの代名詞ともいうべき、壮大なゴシック様式の大聖堂。頂には、マドンニーナMadonninaと呼ばれる黄金の聖母を抱き、高さ108.5m、奥行き157m、面積1万1700平方メートルの大きさを誇る。光によって、ピンクや紫に変化する大理石、2245体の彫刻、天空を突き刺す135本の尖塔……とまるでレース細工のような繊細さをも併せもち、その威容は見る者を圧倒する。
1386年、ミラノの領主ヴィスコンティ家のジャン・ガレアッツォの「ローマのサン・ピエトロ大聖堂に次ぐ大聖堂を建築する」という夢の実現のために着工された。ロンバルディア人、フランス人、ドイツ人の指揮の下で工事は進められ、1800年代にはナポレオンの指揮下にファサードが、1887年に尖塔が完成。実に500年の歳月がかけられた。
さて、堂々とした正面を飾るのは、20世紀に造られた5枚のブロンズ製の扉。左から第1番目の扉は、コンスタンティヌス大帝が、キリスト教の信仰の自由を認めた『ミラノ勅令』、ミネルヴィ作。2番目は、ミラノの守護聖人である『聖アンブロージョの生涯』、カスティリオーニ作。3番目の中央大扉は、豪華なゴシック様式で描かれた『聖母マリアの生涯』、ポリアーギ作。4番目は、『ミラノの中世の歴史』、ロンバルディとペッシーナ作。5番目は、『ドゥオーモの歴史』、ミングッツィ作となっている。
内部
堂々たる柱に支えられ、大きなアーチが幾重も連なる内部は、5身廊で構成され、ステンドグラスから差し込む光が、神秘的かつ荘厳な雰囲気を醸し出している。
内陣にある、16世紀のペッレグリーニの意匠による高さ68mの円蓋には、バロック風の4つのアーチがそびえている。その奥の中央祭壇の下を、くるみの木で彫られた堂々とした合唱席Coroが取り囲んでいる。
翼廊右側には、ミケランジェロの影響を受けた、アレッツォ出身のL.レオーニ作によるジャン・ジャコモ・メディチの墓Tomba di GianGiacomo。
翼廊左には、トリブルツィオの手になる13世紀のブロンズ製大燭台il Candelabro Trivulzio in Bronzoがある。これは、当時のフランス芸術の粋を集めたものだといわれている。
身廊左側のふたつ目の柱の間には、ヴェローナ産の大理石に12聖人を描いた12世紀のレリーフが飾られている。
中央祭壇の下には、1584年に死去した大司教カルロ・ボッロメオの遺骨を祀った地下礼拝堂Scurolo di S.Carloがあり、隣の宝物庫Tesoroには、14~17世紀の銀製の聖具や象牙製品が並べられている。後陣の左右にある聖具室Sagrestiaの扉はドゥオーモ最古の彫刻で飾られている。
正面入口近くの階段を下ると、ドゥオーモの前身である、サン・テクラ教会S.Teclaの洗礼堂がある。聖アンブロージョが建立し、聖アゴスティーノの洗礼が行われた。
ドゥオーモ観光のコツいろいろ
屋上テラスからは晴れた日には、モンテ・ローザをはじめとするアルプスの山々を望むことができる。
正面からだけでなく、脇にも回って眺めてみよう。
ドゥオーモ正面左奥のラ・リナシェンテの7階のカフェからは、林立する塔と繊細な透かし模様の細工で飾られたドゥオーモを見ることができる。
チケットの種類
【内部】
€3(地下礼拝堂と共通)
【屋上テラス】
・エレベーター€15(6~12歳€7)
・階段€13(6~12歳€4.50)※要証明書
【共通券】
ドゥオーモ、地下洗礼堂、考古学エリア、ドゥオーモ博物館、サン・ゴッタルド教会(博物館内)、テラスに共通。
・エレベーター€22(Duomo Pass Lift)
・階段€16(Duomo PassStairs)(72時間有効)
※テラスのオーディオガイド€5(日本語あり)
※切符売り場はドゥオーモに向かって正面右側。閉場1時間前まで
当日窓口で並ぶ場合には1時間以上待つこともあるので、オンラインにて事前購入がおすすすめ。
https://ticket.duomomilano.it/en/
服装の注意
内部見学は入口で服装チェックとセキュリティチェックがあり、ノースリーブ、ミニスカート、短パン、大きな荷物などは入場不可。荷物は開けさせられる場合があるので、係員の指示に従おう。
屋上への入口は3ヵ所
ドゥオーモの正面に向かって左に進み、中ほどに階 段用、その先にエレベーター用がある。右側にもエレベーター用入口が新設。
写真
基本情報
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