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雰囲気満点のヨーロッパのクリスマスマーケット。ローマにはカトリックのお膝元バチカン市国があることから、ほかのヨーロッパの国のクリスマスイベントとは様子が少し違います。このVol.2では、サン・ピエトロ大聖堂のプレゼピオを中心に、旧市街が世界遺産となっているイタリア・ローマのクリスマスをご紹介します。
イタリアでは、クリスマスの期間はツリーと一緒にプレゼピオというキリスト降誕の場面を人形で表現した模型もしばしば飾られます。
昨今では日本でも様々なプレゼピオが販売されている為、プレゼピオファンの方も多く、クリスマスになると室内に飾る人も多いようですね。ローマでは、プレゼピオは主に、教会、広場、ホテルなどに飾られています。展示される時期は施設によって違いますが、概ね12月に入ると設置が始まり、1月末頃までは公開している施設が多いです。
上記のサン・ピエトロ大聖堂のプレゼピオは、昨年のものは、マルタ共和国出身のManwel Grech氏が作成したものです。マルタの風景を忠実に再現したプレゼピオには17人の登場人物がおり、中でもマルタの船"Luzzu"で陸に着く様子はアフリカからイタリアに上陸しようとする難民の悲しい現実をも表現しているそうです。
続いて、ローマで一番有名なプレゼピオといえば、カンピドーリオの丘に建つ、サンタ・マリア・イン・アラチェリ教会のプレゼピオです。ローマでは古くから奇跡をおこす像として深く信仰されているゲッセマネのオリーブの枝から作られた聖幼子様がいることで有名な教会です。手紙に「ローマの幼子様へ」と書くだけで世界中から郵便も届きます。
毎年この時期になると、幼子様は教会の奥にある自分のお部屋から出て、マリア様に抱かれ、プレゼピオの一員となります!(ご注意:昨年は幼子様は盗難防止の為にコピー像となっていました。ご本人(オリジナル像)は聖具室にいらっしゃいますので、面会することは可能です)
またこの時期には、聖堂内には、プレゼピオの他にも様々な飾り付けがされています!12~1月にローマをご旅行される方は、是非教会も訪れてみて下さい。どれ一つとして同じデザインのプレゼピオはないのでとても興味深いです!
クリスマス関係のイベントが目的でローマに滞在されるのであれば、旧市街に宿を取られるのが便利かと思いますが、ローマでは交通手段が多くありますので、特別拘らなくても良いかと思います。
公共交通機関の主なものには、地下鉄、バス、トラムがあります。バスは深夜バスがあり、ローマでは24時間運行しているので安心です。
もし夜遅くにバスやトラムでご宿泊先までご帰宅される予定であれば、事前にバス/地下鉄の切符(1回券1.5ユーロ/100分間有効)を、街中のキオスクやタバッキ(タバコ屋)、地下鉄駅構内の自動販売機で購入しておくと良いでしょう。バスやトラムに乗車したら、刻印機で切符を刻印するのを忘れずに。
ローマのレオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港は、現地ではフィウミチーノ空港とも呼ばれており、東京からはアリタリア航空の直行便があり、飛行時間は約13時間です。レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港からは、列車、高速バス、タクシーなどでローマ中央駅・テルミニ駅まで所要30~40分です。
ローマの中心部では、特に治安の悪い場所はありません(郊外の方が危ない)。女性の一人歩きであっても、常識の範囲内で行動を取られればまず問題はありません。
やってはいけないこと!
-声を掛けられた人に付いて行く
-人から貰った飲食物を食べる
-アルコールを飲み過ぎてへべれけになる
-食べ過ぎで意識を失う
-貴重品を剥き出しにしている
-貴金属での過剰なおしゃれ(セクシー過ぎる格好)
ローマでぜひお試しいただきたい料理は、"炭焼き風"の意味の「カルボナーラ」(Carbonara)です。ローマ名物のカルボナーラは、炭焼き職人さん (カルボナーロ) が、もし仕事の合間にパスタを作ったら、手などの炭の粉が落ちてこんな風になるのではないかという感じの黒胡椒がぱらぱらと入ったパスタのことです。
カルボナーラは元々は質素な食材を使ったものなので、ソースは卵黄、グアンチャーレ(ベーコン)、ペコリーノ・ロマーノ・チーズ、黒胡椒のみで味付けをし、本場では生クリームは使用しません。ローマ料理といえば"庶民性"で、これぞマンマ(お母さん)の味というべき、どれも濃厚で力強い料理ばかりです。
ローマのマンマ伝授のレシピをご覧になりたい方は、下部のローマ特派員ブログをご覧下さい。
2013年9月11日号:
マンマ伝授のローマ生まれのおいしいカルボナーラが簡単につくれる!(こちら)
現地では、お食事処は店内よりも、テラス席でご飯を食べるのが圧倒的に人気です!この季節は屋外の席でもパラソルヒーターが設置されていることが多いので、ナヴォーナ広場などでは、カフェやレストランは広場に面したテラス席でのお食事も楽しんでいただくことが出来ます。
長い歴史と伝統に支えられたローマのクリスマス。ローマ法王のクリスマスツリーや、各聖堂のプレゼピオは毎年1月いっぱい展示されていることから、ローマでは長い期間、クリスマスの雰囲気を楽しめます。
今からでも遅くはありません。「ローマの道は全てへ通ず」。今年の冬は三千年の歴史を誇る永遠の都ローマを訪れてみませんか?