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ワクチン接種済という条件つきではありますが、スイスは世界中の旅行者を受け入れています。様々な方策により感染症対策が取られている現在、どのエリアも開いています。行動制限も比較的軽めで、さらに各地で観光客誘致のために山岳鉄道の割引チケットを発売するなどのキャンペーンを実施中のスイスは、狙い目のデスティネーションです。
9月27日現在、日本はスイスの入国制限対象国に指定されています。観光目的の査証免除による90日以内の短期滞在者について、以下の条件に当てはまらない人は、日本からの入国が認められません。逆に言えば、以下の条件を満たしていれば、入国後の隔離などの必要なく、スイスに入国することができます。
・ワクチン接種完了者
・感染からの回復者
・16歳未満の子供
それぞれの証明書が必要ですが、基本的にワクチン接種が完了していれば、入国が可能ということです。
ワクチン接種証明書は英語のものでOK。「氏名」「生年月日」「ワクチン接種日」「接種ワクチンの種類※」が記載されている必要があります。
※ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ジョンソン&ジョンソンの4種以外は認められない。
また上記の条件に関わりなく、スイスに入国するすべての人は「電子入国フォーム(Swiis PLF)への登録が必要となります。
入国フォーム(Entry Form)登録は以下のページで。
・URL: https://swissplf.admin.ch/formular
現在スイスで運航する航空便数はコロナ流行以前の半分程度にまで回復しています。
2021年6月からヨーロッパのシェンゲン条約加盟国間での移動規制が解除されたため、バカンスに繰り出すスイス人が増え、特に7~8月の夏休み期間中は空港の繁忙時間(10時前後)にはかなり混雑が見られました。いつもより空港のスタッフや検査官が少なかったようで、開いているカウンターの数も少なかったことがその理由で、チェックインカウンターや手荷物検査までの順番待ちでは1時間以上かかることもありました。これから秋休みや冬休み期間に向けて、混雑する状況が当面は続きそうです。
現在、日本とスイスの間では複数の航空会社が就航しています。
直行便はスイスインターナショナル(LX)のみで、成田-チューリヒ間で週2便運航中です。そのほか、経由便で、北回りならルフトハンザドイツ航空(LH)[フランクフルト経由]、フィンエアー(AY)[ヘルシンキ経由]やKLMオランダ航空(KL)[アムステルダム経由]、南回りならシンガポール航空(SQ)[シンガポール経由]、カタール航空(QR)[ドーハ経由]、エミレーツ航空(EK)[ドバイ経由]などがあります。
日本と同様、コロナ禍が1年以上も続いている状況ですが、街の人出が極端に少なくなっていることはないようです。
大都市(チューリヒ、ジュネーヴ、ベルンなど)では、朝夕の通勤時間帯の交通機関はかなり混雑しており、リモートワークが推奨されていますが、コロナ前のように出社している人が少なくないと思われます。政府のコロナ規制にうんざりしている人も多く、今後の規制の継続に反対するデモも頻発しています。ただし、コロナによる病院の負担が増加しているのは事実です。
屋内では、マスク着用が基本ルールで、マスク嫌いのスイス人ですが、これはよく守られているようです。ただし外に出るとすぐ取り外す姿が見られます。レストランなどはほぼ通常通りオープンしていますが、ワクチンの接種証明、またはコロナの陰性証明の提示が義務付けられています。証明を提示すれば、マスクの着用義務もありません。屋外の席では、この証明提示も不要となっています。
イベントの場合、屋外の会場であっても接種証明、または陰性証明が必要で、クリスマスマーケットなども、そうなる可能性が高いと思われます。証明書の提示が必要な会場では、マスクの装着の義務もなくなります。ただし会場や企画内容の都合で例外もあります。
ショッピングセンターやスーパーマーケットなどでは、接種証明の提示はなく、その代わりマスク着用が義務となっています。電車などの公共交通機関、駅、空港なども同じで、証明書の提示義務はありませんがマスク着用が義務になっています。マスク自体は、薬局やスーパーマーケットなどでも販売されており、どこでも購入が可能です。
実は、スイス人をはじめとするスイス在住者は、ワクチンへの接種拒否者が少なくありません。スイスはヨーロッパのなかでも「保守的」と考えられており、新しく開発されたワクチンの効果を信じなかったり、伝統的に疫病にワクチンを使用していなかった歴史があったり、自身の自然治癒を信じていたりする人がいます。
実際、日本よりワクチンの入手については有利な立場にありながら、現状ワクチン2回接種率は53.2%。これは今の日本より低い数字で、他のヨーロッパ諸国より10~20%以上低い数値です。ただ前述したように、ワクチンの接種証明書が必要となる機会が増えるにつれ、ワクチン未接種者が不便を強いられることになれば、この数字は変わっていくかもしれません。
国中が絶景といってもいいスイス。運行時間が正確な公共交通機関を使って、国の隅々まで訪れることができます。本書は個人旅行者のためのノウハウと詳細な現地情報を紹介。
A18 地球の歩き方 スイス 2024~2025
ヨーロッパ 地球の歩き方 海外
2023/06/29発売アルプスを望む湖畔の町からまぶしく輝く山々のふところへ。谷を抜け、峠を越えて、ハイジの世界を探しに行こう。
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※当記事は、2021年9月27日現在のものです
TEXT: 『地球の歩き方 ガイドブック A18 スイス』編集担当 オフィス・ポストイット 永岡邦彦
PHOTO: MTTS/多田カオリ Wengen
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
渡航についての最新情報、情報の詳細は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。
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