• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【フランス・リヨン 旅の最新事情】新学年が始まり、日常の暮らしを楽しむリヨンの今を現地在住者がレポート

マダムユキ

マダムユキ

フランス特派員

更新日
2021年10月12日
公開日
2021年10月12日
AD
リヨンのタウン情報誌「プティポメ」

フランスでは「衛生パス(注)」が導入されてからワクチン接種率が高まり、現在、18歳以上の完全ワクチン接種率は87%(10月8日時点)に達しています。フランス政府が公表する新型コロナウイルス感染に関する数字をみても、実効再生産数(一人の感染者が感染させる人数)は8月中旬以降1を下回り、PCR検査陽性率も1%と、感染状況が落ち着き始めたことを示しています。
9月に新学年・新学期を迎えたフランスですが、学校は通常通りの対面授業を開始しています。また、フランス各地で、フェスティバルや見本市、展示会といった各種イベントも開催されるようになりました。リヨンでは9月末に世界規模の食のイベント「シラ国際外食産業見本市(SIRHA)」が開催され、およそ15万人の来場者数を記録しています。ウイルスゼロにはまだ遠い道のりですが、ウイルスと共生しながら、コロナ禍前の日常に戻りつつあるリヨンの今を、現地在住者がレポートいたします。

リヨンのベルクール広場で恒例のタウン情報誌「プティポメ2022」の配布イベント

リヨンの中心、ベルクール広場でタウン情報誌「プティポメ2022」を配る若者たち

毎年、秋を迎えると「プティポメ(Petit Paumé)」というフリーペーパーのタウン雑誌が発行され、例年、配布初日にリヨン、ヴィルールバンヌ、クロワルースの3ヵ所で配布イベントが開催されます。2020年のイベントは中止となりましたが、53回目を迎える今年は10月9日(土)に開催されました。

リヨンの中心、歩行者専用のベルクール広場では、フードコートや子供向けアトラクションが設置され、中央のステージでは、スペクタクルショーやコンサートが行われました。リヨン市長も挨拶に来るほどの盛大な催しです。プティポメは1968年に創刊され、レストラン・バー、ディスコ・ナイトクラブ、ブティック、美容院など、リヨン市内および近郊の1500軒の中からセレクトされた情報が掲載されます。総発行部数20万部、今やリヨンのタウン情報のバイブル的な存在です。曇り空の肌寒い土曜日でしたが、「プティポメ」をゲットしようと、多くのリヨンっ子がベルクール広場に集まりました。

(注)「衛生パス(Pass Sanitaire)」とは、ワクチン完全接種済みの証明書あるいは72時間以内に取得したRT-PCR検査または抗原検査に基づく陰性証明書あるいは過去11日前から6ヶ月以内に感染回復したことを示す証明書をもって交付されるQRコードのことです。

タウン情報誌「プティポメ」配布イベントの特設フードコート
バスケットボーラーによるデモストレーションは大人気
ビーチチェアでくつろぎながら「プティポメ」を読むリヨンっ子
リヨン情報(レストラン、モード、カルチャースクール、美容室など)が満載のフリーペーパー

クロワルースの丘に移動遊園地「LaVoguedesMarrons」

リヨンのクロワールの大通りにならぶゲーム屋台

リヨンの北側に300メートルほどの小高い、クロワルースの丘が広がっています。19世紀にリヨンの伝統産業である絹織物の工房がおかれていたことから「働きの丘」とも呼ばれています。毎年、秋の季節になると、クロワルースの広場と大通りに移動遊園地が1ヵ月にわたって設置されます。「栗まつり(La Vogue des Marrons)」と呼ばれ、150年も続いている伝統行事です。そもそもは、初出荷される焼き栗とホットワインを楽しむことから始まりましたが、時代とともに、メリーゴーランド、ジェットコースター、キッズレーシングなどの様々なアトラクションが揃い、街中で遊園地のような賑わいを見せています。

クロワルースの広場を賑わせる子供向けアトラクション
縁日のようなゲーム屋台

■栗まつり(LA VOGUE DES MARRONS)
・会期: 2021年10月2日~11月14日
・場所: クロワルース広場、クロワルース大通り
・最寄り駅(またはアクセス): 地下鉄C線Croix-Rousse
・休業日: 木曜日
・入場料: 無料(アトラクションは有料)
・URL: https://lugdunum.grandlyon.com/fr/

食欲の秋がやってきた!賑わうマルシェ

秋の名物かぼちゃ

クロワルースといえば、広場から大通りに沿って、大きなマルシェ(屋外市場)がたつことで知られています。週末は、新鮮な野菜や果物、肉屋・魚屋、パン屋、チーズ屋など100露店ちかくが並び、コロナ禍前とかわらない人出です。

クロワルースのマルシェはリヨン最大級!
並木道に所せましと並ぶ露店
魚介類が美味しい季節がやってきました

リヨンっ子で賑わう週末のレストラン街「メルシエ通り」

コロナ前のように週末の賑わうメルシエ通り

リヨンを流れるソーヌ川とローヌ川に挟まれたプレスキルと呼ばれる中州にあるメルシエ通り(rue Mercier)は、19~20世紀の瀟洒な建物が多くみられるプレスキルのなかで、少し雰囲気が異なって感じることでしょう。石畳の道で、道幅も狭く、ルネサンス期の建物が建ち並び、リヨンの旧市街のようです。通りにはレストランが建ち並び、とくに週末は、観光客や地元リヨンっ子で大賑わいです。

メルシエ通りの人気レストラン前は入店待ちの長蛇の列

ベルクール広場で「星の王子様」を見つけよう

ベルクール広場の西側にたつ「星の王子様とサン・テグジュペリ像」

「サンテックス」の愛称で親しまれ、世界ベストセラー作家のアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは、1900年6月29日にリヨンの伯爵一家の子弟として生まれ、幼少期をリヨンで過ごしました。現在、生家建物の入口には「アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの生家」というプレートが掲げられ、生家近くのベルクール広場には「アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリと星の王子様」の記念碑が建てられています。リヨンのベルクール広場にきたら、「星の王子様」を探してみましょう。

『星の王子様』の作者アントワーヌ・ド・サン・テグジュペリの生家

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

560ページの圧倒的情報量で、フランス各地の魅力的な町や村をわかりやすくまとめています。旅に欠かせないテクニックや、読者の体験談、知っておくと役立つ裏ワザも多数掲載!2020~21年度版の巻頭では、フランスのご当地スイーツを大特集!名物菓子誕生の物語や長く愛されてきた歴史を知れば、旅がもっと楽しくなる!

ガイドブックの画像

A06 地球の歩き方 フランス 2024~2025

ヨーロッパ 地球の歩き方 海外

2023/07/13発売

パリを満喫したら、“その先のフランス”も旅してみたい。パリとフランスの各地方を旅するための詳細マップと徹底ガイド。

パリを満喫したら、“その先のフランス”も旅してみたい。パリとフランスの各地方を旅するための詳細マップと徹底ガイド。

※当記事は、2021年10月9日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

トップへ戻る

TOP