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イタリアきっての観光地ローマでは、観光や町歩きを楽しみながら食べるのにぴったりのストリートフードがいろいろ。なかでも、寒い日にこそおいしく味わえる食べ歩きグルメをご紹介。イタリアの公認観光通訳としても活動する地球の歩き方 ローマWeb特派員の阿部がレポートします。
今日ではほぼ1年中見られるようになっていますが、冬のローマの風物詩といえば、街角の焼き栗屋さんです。焼き立てアツアツの栗が楽しめます。お値段は、10粒で6ユーロ前後です。ローマでは、焼き栗屋さんが毎日必ずいる場所は、スペイン階段のあるスペイン広場とナヴォーナ広場、地下鉄A線オッタヴィアーノ駅からバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂へ続く道の周辺です。
続いて、ローマのストリートフードはいかがでしょうか。ローマでは、「スプリ(Supplì)」と呼ばれるローマ風ライスコロッケがあります。日本でいうおにぎりのような存在で、小腹が空いた時に食べたり、夕飯の時にアンティパスト(前菜)として食べたりします。
スプリはトマトソース(ミートソース)で煮たお米の中に卵やモッツァレッラチーズが入るコロッケです。オムライスの中身のご飯のようなイメージです。スプリの正式な名称は、"スプリ・アル・テレフォノ"(Supplì al telefono)といいます。なぜ "電話" かというと、揚げたばかりの熱々のものを二つに割るとチーズが糸をひく様子が電話のコードにそっくりだからです。おやつスナックとしても力が出るので、皆さん大好きです。
また、イタリアでは、夏は魚介類を食べるのを好む人が多いですが、寒い冬は肉食も愛されます。ローマ名物のポルケッタ(Porchetta)は、ローマ近郊の町アリッチャ生まれの子豚にハーブなどを詰めて焼いた焼豚です。
ポルケッタとは、イタリア語で豚という意味のポルコ(Porco)の小さいバージョンで、子豚のことです。ポルケッタをスライスしてそのまま食べたり、パンにはさんでパニーノにすると病み付きになるおいしさです。お総菜屋さんでは、注文をするとパニーノを目の前で作ってくれます。テイクアウトをして、公園や緑のあるところでリラックスしながら食べるのが、コロナ禍の今の流行りです。
そして、筆者の周りには、ローマ生まれのマリトッツォやジェラートを、夏ではなく冬に食べるという人もいます。理由を聞くと、ローマの夏は暑く、ジェラートや生クリームなどがすぐに溶けてしまうため、そのようなドルチェは気温の低くなる秋から冬にしているとのことでした!
次のイタリア旅行では、日本人観光客の皆さんたちが、地元っ子に混ざって笑顔で食べ歩きグルメを楽しむ…そんな旅が実現する日が来ることをローマより願っています。
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■地球の歩き方 ガイドブック A09 イタリア 2020年~2021年版
・URL: https://hon.gakken.jp/book/2080127400
※当記事は、2022年3月1日現在のものです
PHOTO:阿部美寿穂、iStock
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年3月1日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。
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