キーワードで検索
世界中のグルメが集まった、美食の街ニューヨーク。食事回数が限られているなかで、滞在中はできるだけおいしいものだけを食べたいですよね。街歩きやショッピングでちょっと小腹がすいたときに、ひと口食べたら疲れも吹き飛び幸せな気持ちになれる……そんなスイーツやスナックが食べられる店を探すべく、ニューヨーク市在住の筆者が実際に食べ歩いて厳選! 5店舗あるので、メモ帳や地図アプリに登録して訪れてみてくださいね。
ニューヨークのカップケーキといえば、ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』で一躍脚光を浴びたマグノリア・ベーカリーが有名です。ニューヨーカーや日本人観光客にも人気のカップケーキですが、アメリカらしい強い甘みが苦手な方もきっといますよね(筆者もちょっと苦手です)。
そんな筆者ですが、Googleレビューの口コミを読み「これは食べてみたいかも!」と思ったのが「モリーズ・カップケーキ」の商品。
ウエストビレッジの店舗はパッと目立つ明るい黄色の外観で、店に入る前からワクワク。店内にはブランコ席があり、女性や子供に喜ばれそう。実際に、学校帰りの子供を連れた母親と思われる人がカップケーキを購入していました。
種類豊富なカップケーキはイラスト付きの説明書きが添えてあるので、じっくり読みながら選べるのがうれしいところ。ショーケースに並んでいるもののほか、サイズ、生地、トッピングを選んで「自分だけのカップケーキ」を作ってもらうこともできます。
【在住者の本音コメント】
購入したもの:クリームブリュレ カップケーキ 3.75ドル(税別)、塩キャラメルバタースコッチ カップケーキ 3.75ドル(税別)
価格:安め
実食評価:★★★★★(星5)
筆者のいち押しは表面がカラメルでパリパリ、ケーキ生地がしっとりの「クリームブリュレ」。中にはバニラビーンズがふんだんに使われたカスタードクリームが入っています。甘さもほどよく、甘過ぎるカップケーキが苦手な方の口にも合うと思います。
クリームブリュレのほかにも塩バターキャラメルスコッチ、ティラミスなどのメニューもあります。カップケーキ特有のパサパサ感もなく、しっとりとした生地もおいしい。味や食感がケーキに限りなく近いカップケーキだと感じました。
価格も手頃なので、詰め合わせにして手みやげにするのもよいと思います!
ラテン系の住民が多いニューヨークで、ラテン系スナック「エンパナーダ(ピロシキのように、具材を入れて焼き上げたパン)」はポピュラーです。今回紹介するのはアルゼンチンのエンパナーダ専門店。2022年6月にオープンしたばかりだそう。
揚げずにオーブンで焼いているのが珍しく、生地はサクサクで中には具材がぎっしり! ひと口食べただけで、ていねいに作られているのがわかります。オープンしたばかりということもあるかもしれませんが、Googleレビューは満点の5つ星。味や値段を考慮すると、筆者も同感です。種類がたくさんあるので、何を買おうか迷うのも楽しいです。
【在住者の本音コメント】
購入したもの:フィリー・チーズステーキ、キューバンのエンパナーダ 各4.25ドル(税別)、レチェ(練乳)のミニ・クロワッサン 3.75ドル(税別)
価格:安め
実食評価:★★★★★(星5)
こちらの店ではほかにもクロワッサンやチュロスなどが売られていますが、筆者のいち押しはやはりエンパナーダ。今回は「フィリー・チーズステーキ(ビーフとチーズ)」と「キューバン(プルドポークとハム)」をテイクアウトしましたが、どちらもおいしかったです。
通常のエンパナーダは、油で揚げてあるので食べるときに手が汚れてしまいますが、アルゼンチン風エンパナーダはオーブンで焼くので油っぽくなく、クロワッサンのようにサクサク。片手で食べられるので、忙しいときや小腹を満たしたいときにぴったり。客単価の高いソーホーの飲食店のなかでは、価格も安いので、覚えておくとよいと思います。
ウエスト・ビレッジに2020年春にオープンした、イタリア・シシリー島系のベーカリー「パネ パスタ」。名前のとおり、パンのほかホームメイドのパスタもあります。こぢんまりとした店内には、多くの種類のパンやクッキーが並び、ほとんどが1個から買えます。価格はマンハッタンのほかのベーカリーに比べて2〜3割程度安い印象です。
筆者が購入したのは、ニューヨークで流行りのボンボローニ(イタリアンドーナツ)のミニサイズを2種類、ピザ風パン、バゲット(イタリア風ホワイトブレッド)。いずれのパンも生地は白くふかふかとしており、日本の食パンに近いかもしれません。軽い生地なので、いくらでも食べられそうです。バゲットはフランス風ではなく、イタリア系ホワイトブレッド。サンドイッチに向いているので、ハムやチーズを買って宿泊先で食べるのもよいアイデア。
【在住者の本音コメント】
購入したもの:ミニ・ボンボローニ(イタリアンドーナツ)1個 2.5ドル(税別)、ピザ風パン 3.5ドル(税別)、バゲット(イタリア風ホワイトブレッド) 2.5ドル(税別)
価格:安い
実食評価 ★★★★★(星5)
筆者のいち押しは、ニューヨークで流行中の「ボンボローニ」。ミニサイズを買いましたが十分な大きさで、レギュラーサイズだと巨大だと感じるほど。バニラ・クリームまたはチョコレート・クリームがたっぷりと詰まっており、パン生地はふかふか。揚げてあるものの油臭さがなく、食べたあともさっぱりして、胃が重くなる感じがありません。バニラ・クリームにはレモンが入っており、柑橘系の酸味が口をさっぱりさせ、後味はスッキリしています。
素朴なクッキーも魅力的で、筆者はすでに次回に買いたいものリストを作ってしまいました。
チャイナタウンにあるこちらの店で食べられるのは広東式点心の一種、「腸粉」。米を原料に作られており、香港や広州では、朝食や飲茶のメニューとして一般的な食べ物です。
作り置きではなくオーダーごとに作ってくれるのでフレッシュ。チャイナタウンの繁華街からはやや離れているにもかかわらず、口コミで常ににぎわう人気店。腸粉は約3ドルと安いですが、ボリューム満点です。
【在住者の本音コメント】
購入したもの:チャイニーズソーセージと野菜入りの腸粉 3ドル(税込)
価格:安い
実食評価:★★★★(星4)
筆者のオーダーしたチャイニーズソーセージの腸紛のほかに、ポーク、ビーフ、チキン、干し海老、コーン、ローストポーク(チャーシュー)、フィッシュボール(魚のすり身)などのメニューも選べるので、お好みでどうぞ。店内に食べる場所はないですが、店の近くで食べている人が多いので、同じように立ったまま食べたり、近くを散歩しながら食べるのもよいと思います。落ち着いて食べたい方は、近くに公園があるのでそちらへ向かうとよいでしょう。時間が経過すると味が落ちるので、できたてを食べるのをおすすめします。
腸粉自体には味付けされていないので、オーダー窓口にある無料の中国醤油、ピーナッツソース、スリラッチャ(シラチャー)ソースなどをたっぷりかけるのが、よりおいしく食べるポイント。
インフレのニューヨークで、「たった1ドル」で食べられるトマトソースとチーズのプレーンピザ。オーダーしたあとに冷めたピザを焼き直しする店が多いなかで、常にできたてを提供してくれるのは良心的。塩、ガーリックパウダー、唐辛子、バジルが客席カウンターにあるので、お好みでかけ放題。
チャイナタウンの外れにあり、ソーホーにも近いので、街歩きをしていて小腹がすいたらこの店がおすすめ。1ドルでかつこのおいしさは、物価の高いマンハッタン唯一だと思います。
実は同じような1ドルピザの店は過去に山ほどありましたが、現在のマンハッタンでは残念ながら閉店や値上がりにより、1ドルで食べられるピザ屋はこちらの店以外ほとんど残っていません。なんとも貴重な存在です。
【在住者の本音コメント】
購入したもの:トマトソースとチーズのプレーンピザ 1スライス 1ドル(税込)
価格:安い
実食評価:★★★★★(星5)
筆者のいち押しは、シンプルだからこそおいしさが際立つ「プレーンピザ」。店は小さく何の飾り気もありませんが、アツアツのニューヨークスタイルのピザがたったの1ドルで食べられる、知る人ぞ知る店といえます。
混み合っているときが特においしいので、行列に驚かず並びましょう(早く進みます)。ありがたいことではありますが、値上がりしないでどう経営しているのかがニューヨークの七不思議といえます(笑)。筆者の配偶者は、ここのピザの数年来の大ファン。
今回紹介した店はどれもおすすめですが、最後に筆者が食べ歩いて特に気に入った商品を紹介します。
おすすめの商品4選
今回のスイーツ&スナックはいずれもレベルが高く、値段も手頃、それぞれ個性も違いました。
アメリカの甘さが強いカップケーキのイメージを覆す「クリームブリュレ・カップケーキ」(モリーズ・カップケーキ)、ふんわり生地にクリームたっぷりの「ボンボローニ」(パネ パスタ)、クロワッサンのようにサクサクでバラエティ豊かな「エンパナーダ」(エンパナーダ・カフェ・ソーホー)、シンプルイズベストのおいしさ「プレーンピザ」(99セント フレッシュ・ピザ)と優劣をつけるのが難しく、同率1位といったところです。
ニューヨーク旅行の際は、こちらの記事を参考にぜひおいしいもの巡りを楽しんでくださいね。お待ちしています!
TEXT:ニューヨーク特派員 青山 沙羅
PHOTO: Hideyuki Tatebayashi & Sara Aoyama
*Do not use images without permission.
監修:地球の歩き方
※掲載情報は2023年2月時点の情報です。価格や商品構成などは変更になる場合がありますので、事前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
※2023年2月現在、1ドル:約130円です。