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食べ物が美味しくないと噂のイギリス。しかしここ最近ではイギリスの食事は劇的に進化しています。今回はイギリスの美味しい名物料理からちょっと不思議な伝統メニューまで、5つの料理を紹介します。
いわずと知れたイギリスの名物、フィッシュアンドチップス。たっぷりの衣で包まれた白身魚のフライと、分厚めのフライドポテト。イギリス人が大好きなグリーンピースのマッシュが付け合わせに出てくる事が多く、タルタルソースやカレーソース等、お店によって出てくるソースが違います。
市内のほとんどのパブで食べる事ができる国民的料理です。せっかくなら専門店に行くのがおすすめ。
「Poppies」はフィッシュ&チップスの賞を何度も受賞している有名店。ロンドン内に数店舗あり、内装も可愛く、値段もお手頃なのが魅力。伝統的なフィッシュ&チップスが頂けます。
通常、フィッシュ&チップスの白身魚はcod(マダラ)を使ったものが多いですが、こちらは少し高級なhaddoc(モンツキダラ)も選べます。haddocの方が肉質に弾力があって食べ応えがありますが、codの方が大きくて迫力があるので写真映えはcodの方が◎。
筆者の個人的ロンドンベストフィッシュアンドチップスは「The Laughing Halibut」。
名前のとおり、halibut(カレイ)を使ったフィッシュ&チップスがいただけます。筆者はカレイのフライが好きですが、codを頼むお客さんが多いです。
店内は映えから少し遠い内装ですが、注文を受けてから魚を揚げてくれるのでいつもアツアツ出来立てを頂けます。お願いするとポテトも揚げたてで出てきます。
商品を受け取る時に塩やビネガー(お酢)、ケチャップをかけるか聞かれるので、好きなトッピングをお願いしてください。
バッキンガム宮殿やウェストミンスター寺院から徒歩15分程度なので、中心部の観光の休憩に立ち寄れます。
イギリスの朝食といえば、イングリッシュブレックファースト。イギリスの料理の質がまだ低かった時に「イギリスで美味しい食事がしたければ、1日に3回朝食を取れ」と作家が皮肉した言葉が残っています。
大きなソーセージに、イギリス人に欠かせない豆、輪切りにしてオーブンで焼かれたトマト、卵料理、ベーコン、パン等がワンプレートになっており、実際量と栄養は申し分ないものです。
ホテルやパブで、午前中限定で注文できる事が多いです。
ロンドンの有名店「REGENCY CAFE」は老舗のイングリッシュブレックファースト専門店で、毎日長蛇の列。夫婦で経営されているお店で、注文を大声で繰り返すおかみさんとシェフ、2人の掛け合いが名物となっています。
期間限定でロンドン有名カップケーキ店「peggy porschen」(ペギーポーション)とコラボしていた時のアフタヌーンティーの様子。レーンズボロは季節によってさまざまなお店とコラボしているので、何度も行っても新鮮に楽しめます。
「ミルクティーは紅茶が先か、ミルクが先か」で大論争が起こる程、紅茶が大好きなイギリス人。アフタヌーンティーはイギリスから切っても切り離せない伝統の文化です。
沢山の種類の紅茶と、出来立てのスコーン。おしゃべりしながら食べやすいサンドイッチや小さめのパティスリー。シャンパンも一緒に頂けばまさに気分は英国貴族。
イギリスのほとんどのカフェやホテルでアフタヌーンティーの提供があります。そんなに食べられない!という方は、紅茶とスコーン、数種類のジャムとクロテッドクリームがセットの”クリームティー”もお手頃で、雰囲気が楽しめます。
日本では紅茶で有名な百貨店、「フォートナム&メイソン」では、1フロア全てアフタヌーンティー専門フロアになっています。
ピアノの生演奏が流れる可愛い店内では、通常のアフタヌーンティーの他にベジタリアン向けの”vegetarian”。甘いものが苦手な人向けの”Savoury”。と3種類のアフタヌーンティーがあります。他にもサンドイッチの代わりにメインが一品ついてくる”High tea”もあり、大人数で行ってもみんなが満足できる場所です。
満席になることも多いので、事前予約しておくのが良いでしょう。
イギリス人の日曜日といえば、サンデーローストから始まります。なぜ”サンデー”ローストかと言うと、日曜日しか提供されないのです。
メインは分厚く切ったローストビーフに、イギリス伝統のグレービーソースをたっぷりかけて。サイドはジャガイモに、ヨークシャープディング、ファルス、野菜等の付け合わせがワンプレートになっています。
日曜日になるとパブ店内にも大きな看板がかけられます。日本の柔らかいローストビーフに慣れている筆者としてはお肉のパサパサ感が気になるのですが、日曜日にパブに行くとやはり気になってしまいます。
サンデーローストの有名店は「The Harwood Arms」ロンドンで唯一ミシュランの星を獲得しているパブとしても有名で、スコッチエッグが絶品。夜はいつ行っても満席です。特にサンデーローストが食べられる日曜日のお昼は1ヶ月先まで予約がいっぱいなのですが、前日の夜に連絡するとキャンセルが出ている事もあるようです。
筆者はまだ食べた事がない”うなぎのゼリー寄せ”なのですが、イギリス伝統料理としてあまりに有名なのでご紹介します。
ロンドンの下町、イーストエンドの地域の名物となっていたうなぎのゼリー寄せは、うなぎを骨付きのままぶつ切りにして、煮込み、ゼラチンで固めた料理です。冷やして食べます。
20世紀以前はテムズ川でたくさんのうなぎが獲れており、栄養があり安いとおもに貧困層の間で重要な食べ物とされていました。
20世紀以降も、イギリスの伝統料理を出す「パイ・アンド・マッシュ」と呼ばれる店やパブ、市場でよく出されていましたが、現在は数件しか残っていないようです。
ロンドンに2店舗ある「M.Manze」はパイアンドマッシュ店。うなぎのゼリー寄せの他にもイギリス伝統料理を頂くことが出来ます。
イーストエンド出身のサッカー選手、デビットベッカムが、今でも少なくとも週一は食べるとストリーミング番組で話し再ブームに兆しが見えた(?)”うなぎのゼリー寄せ”。本場イギリスでしか食べられない伝統料理を試してみては如何でしょう。
以上、イギリスの伝統料理5選と筆者のおすすめ店をお伝えしました。
伝統料理の中で最も食べてほしいのは「フィッシュアンドチップス」と」「アフタヌーンティー」。どちらもお店によって様々な特徴があるので、ぜひ食べ比べしてみてください。
監修:地球の歩き方