キーワードで検索
グランドキャニオンは東西約446km(東京都琵琶湖間の距離に相当)にわたって延びる長大な峡谷だが、実際に私たちが地上から見学できるのは東側のごく一部にすぎない。公園はコロラド川を隔てて北のノースリムNorth Rimと南のサウスリムSouth Rimに分けられ、崖の上の向かい合った所にそれぞれビレッジがある(入園者の9割が訪れるのはサウスリム)。
断崖の上のサウスリムビレッジは海抜2100mにあるため、春の訪れは遅い。4~5月上旬は谷底までのトレイルを歩くには最適の時期。リムでは雪が降ることもあるが、だいたい天候は安定している。朝霧がキャニオンからわき上がる幻想的な光景を見られる季節でもある。
夏、入道雲を背景にしたキャニオンはすばらしいが、ビレッジは各国からの観光客でごったがえす。昼夜の温度差が激しく、谷底では40℃以上の猛暑となる。午後には毎日のように強烈な雷雨に見舞われ、キャニオンの劇的な姿を見られる。
秋になると天候は安定し、気温も快適。日暮れが早いので、トレイルを歩く際には気をつけたい。
11月~3月は最も厳しい季節。天候も荒れ気味となり、気流が乱れて航空便の欠航も多くなる。トレイルは積雪のために閉鎖されることもあるが、峡谷に降りしきる雪のほとんどは谷底まで舞い降りることはできない。途中で溶けて雨になってしまうのだ。吹雪のあと、上部だけ雪化粧したキャニオンの景観は格別。荘厳な美しさを味わうことができる。
アメリカでは気温や体温を摂氏(℃)ではなく華氏(°F)で表示するのが一般的。32°Fは0℃と覚えておくとよい。
摂氏(℃) | -17.7 | -20 | -10 | 10 | 0 | 20 | 30 | 37.7 | 40 | 100 |
華氏(°F) | 0 | -4 | 14 | 50 | 32 | 68 | 86 | 100 | 104 | 212 |
換算は小数点第2位で切り捨てています
基本的には、舗装されていない道も歩くため歩きやすい靴や動きやすい服装を用意しよう。
どの季節も日中と朝晩の気温差が大きく、標高差による気候の変化もあるので重ね着できるように衣類の準備をするのがおすすめ。ジャンパーやフリースなど、重ね着対応できるものがあると安心。