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スペイン語で赤道を意味する国名のとおり赤道の直下に位置し、日本の本州とほぼ同じ面積をもつエクアドルでは、6~10月が乾季、11~5月が雨季となる。国土は南北に走るアンデス山脈を境に太平洋に面したコスタ、山岳地帯のシエラ、アマゾン地域のオリエンテ、ガラパゴス諸島とバラエティに富んだ4つの気候区に大別され、地域によってその特徴が大きく異なる。
例えばシエラに属する首都のキトは、標高が高く、年間の平均気温が14℃と一年を通じて過ごしやすい気候であるため「永遠の春」と呼ばれるが、コスタに属する大都市グアヤキルの雨季(12~4月)は蒸し暑く、日中平均気温が30℃を超える日も少なくない。
【コスタ Costa(海岸地帯)】太平洋に面した海岸は赤道直下の熱帯の低地。しかし、冷たいフンボルト海流とパナマ海流の影響で、比較的穏やかな気候と降雨に恵まれている。バナナ、コーヒー、サトウキビなどエクアドルの輸出品のほとんどは、このコスタで生産される。平均気温は25~28℃で、雨季と乾季がある。5~11月の乾季の日中平均気温は25℃前後、12~4月の雨季はムシ暑く日中平均気温が30℃を超える日もある。代表的な都市はグアヤキル。
【シエラ Sierra(山岳地帯)】南北に走る3つのアンデス山系が重なるあたりは中央山岳地帯と呼ばれ、4000~6000m級の山々22座が連なっている。ほとんどが活火山のため“火山通り”とも呼ばれ、コトパクシ(5897m)は世界一高い活火山である。キトはこれらの山々に囲まれた町で、赤道直下にありながら標高が高いため年間の平均気温は14℃。「永遠の春」ともいわれる快適な気候だ。4~9月が乾季、10~3月が雨季にあたる。特に6~8月の3ヵ月は天候が安定しており、晴天の日が続く。
【オリエンテ Oriente(熱帯雨林地帯)】アンデス山脈の東側は、高温多湿の熱帯ジャングルだ。年間を通して雨が降り、降水量は多い。手つかずの自然が多く残されており、珍しい動植物や昆虫などの宝庫。また、外界と接触を持たない原住民も生活している。
【ガラパゴス諸島 Islas de Galapagos】19のおもな島と小さな島から成る。ゾウガメやウミイグアナなど稀少な生物たちの棲息地であり、地球の進化の過程がわかる貴重な自然環境が世界遺産に登録されている。
年間の平均気温は14℃
年間平均気温は25~28℃