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イタリアのおすすめ観光地5選!エリア別に魅力を紹介

田澤 龍太郎

田澤 龍太郎

イタリア特派員

更新日
2024年1月22日
公開日
2024年1月22日
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旅する誰もが憧れる美食と芸術の国、イタリア。古代からの悠久の歴史が感じられるこの国では、何度訪れても毎回新たな魅力を発見できます。そんな魅力の詰まったイタリアについて、現地在住日本人ライターがおすすめ観光地をエリア別にご紹介します。ぜひイタリアの旅行先選びの参考にしてみてください。

1.永遠の都ローマ

イタリアを訪れるすべての旅人がその魅力に魅了される首都、ローマ。街を歩いていると、建造物や街並みなどさまざまなシーンで古代から中世、そして現代に至るまでの空気を感じられるでしょう。それが永遠の都という代名詞を持つローマの一面です。

「ローマは1日にしてならず」という言葉からもわかるように、教会、モニュメント、博物館、美術館など、たくさんの芸術的な遺産にあふれています。

一方で無秩序な交通事情もまたローマの一面。イタリアの首都として今も発展し続けています。

ローマはまたの名を「カプト・ムンディ(伊語:Caput mundi)」ともいい、これは「世界の首都」を意味します。それはまさに2500年以上の歴史と広大なローマ帝国の繁栄にふさわしい名前でしょう。この永遠の都を擁する州がラツィオ州で、古代から富裕層が田舎に豪勢な邸宅を建て、ローマの貴族の支配地として発展したエリアでもあります。代表的なものとして、「ティヴォリ(伊語:Tivoli)のエステ荘」や「ハドリアヌス帝のヴィッラの遺跡」、古代ローマの港町の「オスティア・アンティーカ(伊語:Ostia Antica)」など、古代から中世までの悠久な歴史を感じさせる見事な建築様式が見どころです。これらの建築物を訪問すれば、美しい景観にきっと驚くことでしょう。

ラツィオ州にはローマ以外に小都市や村もありますが、なかなかすべて見て回るのは難しいと思います。ローマ観光には少なくとも4日間は日程を割くとよいでしょう。

ローマ観光ガイド

2.花の都フィレンツェ

ルネッサンス発祥の地と言われ、メディチ家が君臨した花の都フィレンツェ。ここでは、すべての旅人が心奪われる景観に出合えます。

1865年~1871年のわずか6年間のみ、イタリアの首都ともなったこの都市。魅力は何といっても、中世の雰囲気がたっぷりと詰まった旧市街、そしてルネッサンス芸術の宝庫で、近代美術館では欧州最古ともいわれる「ウフィツィ美術館」でしょう。花の都という名称がふさわしい「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(伊語:Cattedrale di Santa Maria del Fiore)」、そしてルネッサンスの巨匠ミケランジェロの代表作の「ダビデ像」に出合えるのもここフィレンツェです。

また、ルネッサンスの文化が欧州各地に広がったのは、フィレンツェを州都とするトスカーナ州の影響といわれています。この州は美しい建築物やイタリア国内最大の美術品が眠り、ほかにも見るだけで心躍る田園風景、イタリアが誇る海の幸や山の幸、極上のワイン、まさにイタリアでも最高のものが揃っています。

そのトスカーナ州で代表的な都市は、シエナ(伊語:Siena)、そしてピサの斜塔で知られるピサ(伊語:Pisa)。これらのエリアは、フィレンツェを基点にして公共機関で周遊できます。また、レンタカーがあればより自由に、わくわくするような旅ができる場所でもあります。

フィレンツェ観光ガイド

3.水の都ヴェネツィア

いつの時代においても多くの作家、著名人や旅人から多くの賛辞を受ける水の都ヴェネツィア。この水の都は、その美しさで旅行者を摩訶不思議な世界へ誘います。旅人は、いつの間にかその世界に酔いしれてしまうでしょう。

そんな水の都ヴェネツィアは、かつては海洋大国として名を馳せていました。しかし現在では、建物の崩壊や高潮の脅威にさらされる都市となっています。そんな運命が待ち受けているかもしれないとしても、この水の都のロマンと美しさは何物にも代えがたい思い出となることは間違いないでしょう。迷路のような運河の街をただひたすら歩くだけでも楽しい気分にさせてくれます。

ヴェネツィアは、117の小さな島から成り立ち、150の運河と490の橋があるといわれています。本島の大運河にかかるのは、リアルト橋、アカデミア橋、スカルツィ橋の3つのみ。この橋を中心に複雑に広がるヴェネツィア本島の旧市街をぶらりと歩き、街角のヴェネツィア風居酒屋で地元ワインを傾けながら、ゆったりと滞在するのもこの地ならではの楽しみ方のひとつです。

ほかにも、ヴェネツィアン・グラスで知られるガラス細工のムラーノ島やパステルカラーの家々がかわいらしいブラーノ島といった離島を訪れるのもまた、あなたのヴェネツィア滞在を豊かなものにしてくれます。

『地球の歩き方』A11 ミラノ ヴェネツィアと湖水地方

4.流行の最先端ミラノ

イタリア屈指の経済都市でもあり、流行の最先端をいく都市といわれるミラノ。この都市では、洗練されたファッションをまとう人たちに出会えるでしょう。

ミラノは、多くの人が想像するとおりイタリアンデザインの発信地でもあり、イタリアで流行るものはすべてミラノから始まるといっても過言ではありません。それを象徴するかのように、株式市場や主要な企業の大半がミラノに腰を据えています。

ミラノは洗練された都市のため、大都会好きな人には最適な街でしょう。そして、ファッションショーも多く開催されるため、フランスの芸術の都と称されるパリのライバルでもあります。巨大な高層ビルや細かく張り巡らされた交通網はミラノならではの景観ですが、その無秩序さや都会の喧噪に満ちた様子は、人によっては非常に慌ただしく、ストレスにあふれていると感じるかもしれません。

それでもこの街は、世界の名作のひとつであるレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』、スフォルツァ城や世界で4番目の規模を誇る煌びやかなミラノ大聖堂があるため、イタリアへ旅行するならぜひ一度は行ってみたい観光名所といえるでしょう。

また、見栄っ張りな人たちが集う街角もミラノならではの日常。世界的なデザイナーの洗練された商品を眺めたり、ショッピングしたりするのもミラノ旅行の楽しみ方のひとつです。

ミラノ観光ガイド

5.南イタリアの情熱ナポリ

ナポリ湾に面する風光明媚な景色に出合えるナポリ。ここは南イタリア人の情熱をそのままに醸し出す、イタリアで3番目の規模を持つ南イタリア最大の都市です。

ナポリといえば名物のナポリピッツァなどのグルメ、ほかのイタリアの都市のように街並みの美しさを想像する人が多いでしょう。しかし訪れてみると、街の治安の不安定さ、雑踏としたその街並みから、ミラノ等のイタリアの他都市とは大きく雰囲気が異なることがわかります。

この街を歩けば、雑然とした街並みや雰囲気の荒々しさ、騒音や汚れた空気……と何もかもが強烈な印象を持たせてくれますが、何よりもナポリ人の熱気とバイタリティーは、この地を旅する人にとっても刺激的なスパイスとなるでしょう。

ナポリの旧市街では、生活感満載に頭上で洗濯物がはためく一方で、古くて荘厳な教会、中世に建てられた歴史ある大学、おいしいナポリ料理のレストランやカフェが無数に立ち並ぶなど、混とんとした街並みに驚くかもしれません。旧市街の狭い通路の中でうっとおしい程に響く車のクラクションやスクーターの騒音も、またナポリの魅力のひとつです。

ナポリを州都とするカンパーニア州には、ほかにも青の洞窟で広く知られるカプリ島、世界遺産に登録されているアマルフィ海岸、保存状態が見事な古代の被災地のポンペイ遺跡、ギリシャ神殿のパエストゥムといった古代の遺跡と穴場的な山々・海岸の景色など、ナポリを抜きにしても魅力的な場所であふれています。ナポリと一緒に訪れても、ナポリを抜きに訪れてもきっと損はないでしょう。

ナポリ観光ガイド

まとめ

いかがでしたでしょうか? 今回は、イタリアで訪れるべき都市を5つに絞って紹介しました。イタリアの人々の国民性、「mangiare, cantare, amore(食べて、歌って、愛して)」も手伝って、イタリア旅行ではさまざまなシーンに遭遇することでしょう。そして、彼らなりのこのおもてなしがきっとあなたの旅を実り豊かなものにしてくれます。

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