【イタリア・ナポリ】国立考古学博物館の展示品の数々

イタリアのナポリを訪れた際、マストで訪れるべき場所にひとつが国立考古学博物館です。遺跡見学の前に訪れれば、より古代への想像力が膨らみ当時の様子に思いを馳せることができます。国立考古学博物館は1階、中2階、2階が展示スペースとなっていて、貴重な古代の傑作を数多く展示しています。本記事ではその一部を紹介します。

暴君ヒッパルコスを殺害した若者像。紀元前6世紀にアテネ市民の注文により制作された「解放のシンボル」

古代ギリシアの一大聖地エフソス聖堂の女神像。ブロンズ部分は19世紀にジュゼッペ・ヴァラディエによって再現

紀元前4世紀、ヘレニズム期の彫刻家リシッポの最高傑作との誉れ高い作品。ローマ、カラカラ浴場発掘

紀元前2世紀の「プトレマイオス王朝礼賛」を刻んだ皿。アウグストゥスがエジプトから31年頃に持ち帰った

オリジナルは紀元前4世紀のブロンズ製。カプアの円形闘技場から出土。女性の理想美を具現している

紀元前5世紀、理想の人体像を追求し「カノン」を著したポリュクレイトスの傑作であり、ほぼ完全
なままに残された模刻

紀元前5世紀頃に制作されたもので、ギリシア神話の勇士「ディオメデス像」。カンパニア州クーマで出土

ペルシャ王ダレイオスを倒す若きアレクサンドロ大王の画。5.83×3.13mという大きなモザイク画

生と死は誰にも平等であるというヘレニズム期の考えを現した比喩的作品。邸宅の床に描かれていた

メメント・モリと同じくポンペイ貴族ファウヌス家の豪邸からの出土品。現在ポンペイで見られる物のオリジナル

ポンペイのチチェローネ邸からの出土。紀元前3世紀頃のアレクサンドリア派の作

色ガラスを何層か重ね、それを削って紋様を描くカメオ技法を施した壺。ローマ時代に流行した技法

「狩りの風景」。マケドニアの当時の名高い絵を写した物といわれる。ボスコレアーレの邸宅からの発掘品

見逃しそうな小品だが、その優美さは秀逸。古代ギリシアの模写で、スタヴィアのアリアンナ邸から出土

62～79年頃の作。夫の持つ証書は司法職、妻の天秤と黒板は彼女の興味を表すという。当時の流行だったアクセサリーにも注目

実在の女性を描いた作品。『ネオと妻の肖像』に比べ髪形やアクセサリーも洗練されて、より高貴な印象

贅を尽くしたエルコラーノのパピルス荘は、プールや図書館を有した壮大な邸宅で65のブロンズ像と28の大理石像が飾られていた。これは紀元前4～3世紀のギリシア彫刻のコピー

髪形が特徴的なこの若者は、紀元前3世紀頃のマケドニア王プトレマイオス1世時代の物

ギリシア神話に登場するダナオスとその娘。「ダンサーたちDanzatrice」とも呼ばれる

ギリシア神話の知恵・芸術・工芸・戦略を司る女神。兜で武装した姿は雄々しく勇壮

旅人の守護神であり、体育技能の神とも呼ばれるエルメス。パピルス荘の体育室からの出土