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【NY観劇ガイド】本場ブロードウェイで見ておきたいミュージカルやパフォーマンスをピックアップ!チケットの取り方や観劇時のマナーも解説
2022.12.8
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夏のニューヨークでは、旅行者も楽しめる無料イベントが盛りだくさんです。その中でもニューヨーク市在住の筆者がおすすめしたいのは、「ブロードウェイ・イン・ブライアントパーク」。ミッドタウンにあるブライアントパークの野外ステージで、人気ミュージカルのオリジナルキャストが名曲を歌い踊るさまを無料で見ることができます。7月〜8月毎週木曜日(4週)に行われるステージは見応え抜群で、しかも無料なのですから見逃す手はありません。素敵なイベントなのに旅行者にはあまり知られていないので、ご紹介したいと思います。ニューヨーク市在住の筆者が、2024年のステージを取材しましたので、ぜひ今後の夏のニューヨーク旅行の参考にしてみてくださいね。
目次
人気ミュージカルのオリジナルキャストが名曲を歌い踊る「ブロードウェイ・イン・ブライアントパーク」は、20年以上前から続いている無料イベントで、見に来ているのは主にニューヨーク在住者や近くのオフィスワーカーなど。旅行者にもっと認知度が高まって欲しい、お得なイベントです。
ブライアントパークは、ライオン像がいるニューヨーク公共図書館本館の裏手にあり、交通のアクセスが便利。マンハッタン・ミッドタウンのホテルに宿泊している場合は徒歩圏内です。
「ブロードウェイ・イン・ブライアントパーク」のステージは12:30から始まりますが、芝生エリアは午前11時から開場。場所は先着順(招待席は除く)ですので、前で見たい方は早めに到着するのが良いでしょう。週によって異なりますが、概ね4~5作品のミュージカルを楽しむことができます。開場と同時に入れば、リハーサルを含めステージを2回見ることができます。
注意事項としては、ニューヨークで最も暑い7月上旬〜8月上旬に野外で行われるため、日射病の対策が必要です。直射日光から頭を守るため、帽子は必須。またミネラルウォーターなど水分補給も忘れずに。
筆者は帽子を忘れたため、前日の雨で濡れた折り畳み傘を広げたら、一瞬で乾くほどでした。ただ折り畳み傘は嵩張って、他の人の鑑賞の邪魔になるので、個人的にはやめた方がいいと思いました(筆者の前にいたグループが全員傘を広げていて、邪魔になってステージが見えませんでした。そのため筆者も折りたたみ傘は、すぐに畳んで仕舞いました)。筆者は頭を守るため、冷房対策用のカーディガンを頭から被りましたが、十分ではなく後に頭痛がしました。軽い日射病だったと思います。そのため、帽子は必ずお持ちになるよう、おすすめします。
筆者の場合開演10分前くらいに到着し、公園内にある椅子を移動して持ってきましたが、椅子が人にぶつからないよう気を使うので動きにくいかなと感じました。近所のオフィスワーカーなども見に来ているので、皆が最初から最後までステージを見ているわけでなく、途中で帰る人も多いです。そのため、スペースが空けば前に移動できるので、ささっと移動しやすいバスタオルやレジャーシートの座席がよいかなと思いました
豪華な衣装や目を見張るセットこそありませんが、ミュージカルのオリジナル・キャストが、聞きたかったあの有名曲を熱唱してくれます。束の間、ミュージカルの世界へ誘い込まれて、うっとりするでしょう。また舞台メイクや衣装がないオリジナルキャストは、親近感が感じられますよ。無料イベントはミュージカル公演誘致の宣伝であり、チケットを売るため(公演を続行するため)、オリジナルキャストも本気で歌っているのです。
筆者が取材した2024年7月18日(木曜日)は、”ディズニー・オン・ブロードウェイ”の日で、子連れを多く見かけました。やはり子供はディズニーが大好きですね。大ヒットした『アナと雪の女王』の「レット・イット・ゴー / ありのままで」は、観客も一緒に歌っていました。
前週は最高気温が摂氏35度くらいだったので、暑くて無理と次の週を選んだのですが、それでも摂氏30度を超えており照り返しが強くかなり暑かったです。乳幼児をこんな日盛りに連れてきて大丈夫?と心配するほどで、子供の様子を見ながら途中で帰る人も見かけました。屋外なので、子連れも周囲を気にすることなく楽しめるイベントですが、真夏ゆえ子供に十分水分補給をし、帽子やひさしで直接頭に日光が当たらないよう注意することが必要です。
”ブロードウェイ・イン・ブライアントパーク”でのステージの様子は、各ミュージカルの公式インスタグラムで現在見られます。どんなステージだったかチェックしてみてくださいね。
毎年7月上旬〜8月上旬のランチタイム12:30~1:30に、合計4回開催。2024年度のスケジュールは、下記のように行われました。毎回違うミュージカルなので、ミュージカルファンは4週すべて見たくなることでしょう。
2024年7月11日(木曜日)12:30~1:30
演目
バック・トゥ・ザ・フューチャー “Back to the Future” 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の第1作目(1985年)をミュージカル化
ヘルズ・キッチン “Hell’s Kitchen” 全編アリシア・キーズの曲を使用、アリシア・キーズの半自伝的ミュージカル
ザ・フーズ・トミー “The Who’s TOMMY”イギリスのロックバンドThe Who(ザ・フー)のアルバム『トミー』(TOMMY 1969年)をロック・ミュージカル化
ウィズ “The Wiz” 児童書『オズの魔法使い』を元にした、全出演者アフリカ系アメリカ人によるミュージカル
恋人たちのパレード“WATER FOR ELEPHANTS” サーカスの舞台裏のドラマを描いたベストセラー小説映画(邦題『恋人たちのパレード』2011年)をミュージカル化
2024年7月18日(木曜日)12:30~1:30
ディズニー・オン・ブロードウェイ"Disney on Broadway" 演目
アラジン“Aladdin” 魔法のランプをめぐる、青年アラジンの冒険ミュージカル。名曲「ホール・ニュー・ワールド」が有名
アナと雪の女王“Frozen” 世界中の女の子が夢中になった、『アナと雪の女王』のミュージカル。「レット・イット・ゴー / ありのままで」が大ヒット。
ライオン・キング“The Lion King” アフリカの大自然を舞台にライオンの王子シンバの成長を描く、1997年初演のロングラン・ミュージカル
2024年7月25日(木曜日)12:30~1:30
演目
シカゴ“Chicago” ブロードウェイでロングランを記録する、故鬼才ボブ・フォッシー振り付けのミュージカル
ムーラン・ルージュ“Moulin Rouge! The Musical” パリに実際にあるキャバレー「ムーランルージュ」が舞台
ブック・オブ・モルモン“The Book of Mormon” モルモン宣教師の布教を題材にしたミュージカル・コメディ
グレート・ギャツビー“The Great Gatsby” フィッツジェラルドの小説『華麗なるギャツビー』のミュージカル化
ザ・ノートブック(邦題:君に読む物語)“The Notebook” ベストセラー小説『ザ・ノートブック』をミュージカル化
2024年8月1日(木曜日)12:30~1:30
演目
&ジュリエット“& Juliet” 「ロミオが死んでも自分は死なない」決断を下したジュリエットのロマンティック・コメディ
ワンダフル・ワールド“A Wonderful World” ジャズのトランペット奏者 ルイ・アームストロングの自伝的ミュージカル
シックス“SIX The Musical” 16世紀の英国王ヘンリー8世の6人の妻たちが蘇り、ガールズバンドを組み、それぞれの半生を歌うコメディ・ミュージカル
アウトサイダーズ“The Outsiders” 映画『アウトサイダー』(1983年)のミュージカル化
ウィキッド“Wicked” ドロシーがオズの国にやってくるずっと前の、エメラルド色の肌をした女性の成長をえがくミュージカル
ブライアントパーク
詳細をみるコロナ禍で1年半も休演が続いていたブロードウェイ・ミュージカルは大幅の損益によるものか、チケット代はびっくりするほど高くなりました。最も安いチケットでも100ドル以上するので、在住とはいえ簡単に見に行くことはできません。
気軽にミュージカルを楽しめる「ブロードウェイ・イン・ブライアントパーク」は、ニューヨーク市在住者のお気に入り無料イベントなのです。
夏のニューヨーク旅行にいらしたら、ぜひ無料のイベント、「ブロードウェイ・イン・ブライアントパーク」に足を運んでみてくださいね。無料とは思えない充実したステージが見られますよ。
ニューヨークでお待ちしています!
TEXT:ニューヨーク特派員 青山 沙羅
PHOTO:Sara Aoyama
*Do not use images without permission.
監修:地球の歩き方
掲載情報は2024年8月時点の情報です。イベントは変更になる場合がありますので、事前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
2024年8月現在、1ドル:約144円です。