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「有史以来、最も大きく、最も豪華な宮殿を!」という太陽王、ルイ14世のひと声で、フランスは50年間にわたってその総力をこの城に注ぎ込んだ。もともとは沼地であったこの土地に、森を移し、噴水のために巨大なポンプを造ってセーヌ川の水を150mも汲み上げる、といった自然の大改造。そして、床板から天井の釘1本までありとあらゆる装飾を施した宮殿の建設。そのためにフランス中の建築家、画家、彫刻家、造園家、そして何万人という労働者が駆り出された。それらの人々の苦労を横目に宮殿の中では連日連夜、何百人という貴族たちを集めて飲めや歌えのドンチャン騒ぎ。これは、いつ王家に反旗をひるがえすかもしれない封建貴族たちを政治的にも経済的にも骨抜きにしてしまうためのルイ14世の戦略であったが、結果としてフランス革命という王家破滅の道へとつながることとなった。
ヴェルサイユには鉄道駅が3つあるが、宮殿に一番近いのは、RERのヴェルサイユ・シャトー・リヴ・ゴーシュ駅。宮殿までは徒歩約10分。
ヴェルサイユ宮殿の敷地はとにかく広大。宮殿、離宮、庭園をすべて見るには、まる1日かかると考えよう。ヴェルサイユの町なかのほか、庭園内にもレストランやサンドイッチスタンドがたくさんあるので、昼食には不自由しない。
パリから列車で行く方法は次の3とおり。