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「フランスの島」という名のとおり、セーヌ川、オワーズ川などの流れにふちどられた、柔らかに波打つ大地、それと心地よい対照をなして広がる森林。イル・ド・フランスの魅力は、何よりもまずこの自然の豊かさだ。見どころも多い。ブルボン王朝の富と繁栄ぶりの総結集は言わずと知れたヴェルサイユ宮殿。その原型となり、ルイ14世をねたませたヴォー・ル・ヴィコント城、歴代のフランス君主が愛したフォンテーヌブローなど、往時の貴族文化が今でも息づいている。このほか、ステンドグラスで有名なシャルトルの大聖堂、ルイ14世の生地であるサン・ジェルマン・アン・レーなど、イル・ド・フランスはまさにフランスの歴史的遺産の宝庫といえる。
春、夏は晴天の日が多く、過ごしやすい。秋の訪れは早く、冬は降雪はほとんどないものの、底冷えが厳しい。
緑の牧草地と深い森に包まれた豊かな土地。印象派の画家たちに愛された風景を訪ね歩くのも楽しい。
パリを取り巻く半径ほぼ100kmの地域。パリから高速郊外鉄道RERや国鉄を使って、思い立ったときにふらりと旅立つことができる。日帰りが十分可能だが、大都会パリとは異なるフランスの魅力を味わうためにもぜひ何泊かしてみたい。
ディアヌ賞(シャンティイ/第3日曜):世界で最も美しい競馬場で開かれる牝馬限定の競馬レース。女性たちの華やかな帽子の競演でも知られる
中世祭(プロヴァン/10・11日'23):中世の城壁が残る町で、騎士たちの馬上試合や、鷹狩りなど、中世を再現する祭りが繰り広げられる。毎年テーマが設けられている
国際オルガンフェスティバル(シャルトル/7・8月の毎日曜):ステンドグラスで有名な大聖堂で開かれるパイプオルガンのコンサート
かつて王侯貴族が狩猟を楽しんだイル・ド・フランスの森はジビエ(野生動物)の宝庫。秋から春にかけて、旬の味を楽しみたい。贅沢好みの王族に愛されたお菓子も各地に残る。