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ヴェズレーを訪れるなら朝。霧にすっぽりと覆われた村が、丘の上に浮かび上がる時間に訪ねたい。まだ人のいない朝もやのなか、坂道を上りきった所から、うっすらと姿を現すサント・マドレーヌ・バジリカ聖堂が見られたなら、この村との出合いとしては最高だ。
聖堂を中心に、古い造りの家々が寄り添うようにして建ち並ぶ景色は、中世の時代に逆戻りしたかのようだ。その昔、ここヴェズレーは、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラに通じる巡礼の道の、起点のひとつとしておおいに栄えた。かつての宿場町は、今もほとんどその姿を変えることなく、中世の雰囲気を伝えている。
セルミゼルなど国鉄駅からの路線バスで着いた場合、バスは丘の麓の村の入口で停車する。ここからサント・マドレーヌ・バジリカ聖堂にいたるまでの坂道RueSt-Pierreが、村のメインストリート。郵便局、ホテル、カフェ、みやげ物屋、ワインカーヴなどがこの通りに面している。観光客に交じって、巡礼者の印であるホタテ貝をリュックにぶら下げた人の姿もよく見かける。
小さな村なので、あっという間にひと回りできてしまうだろう。村は小高い丘の上にあるので展望もよい。とりわけサント・マドレーヌ・バジリカ聖堂の裏にあるテラスからは、ブルゴーニュの豊かな平野が見渡せる。
パリ・ベルシー駅からTERで約2時間30分のセルミゼル・ヴェズレーSermizelles-Vézelay下車。
コルビニーCorbigny行きLR505番バスで約15分。Vézelay-ChampFoire/RD951下車。