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フランス中部にあり「フランスの庭」と呼ばれる、1012kmとフランス最長のロワール川流域の一帯は、最もフランスらしいといわれる地方だ。小さな丘、美しい小川、森のかなたに見え隠れする古城の優雅な姿など、ここにはまさに「フランス」が詰まっている。ロワールの美しい景観に心ひかれたのは王侯貴族ばかりではない。アンボワーズで生涯を終えたレオナルド・ダ・ヴィンチ、小さな村サシェで『谷間の百合』を執筆したバルザックをはじめ、多くの芸術家、文化人がこの地に足跡を残している。川べりにたたずむ小さな村々には、彼らが求めていた安らぎがある。自然と文化が調和した「洗練された田舎」の魅力を味わってほしい。
川沿いに大西洋から吹き込む海風が穏和な気候をもたらす。ただし、冬の冷え込みは厳しい。春夏も昼夜の寒暖の差が大きいので、長袖の上着は欠かせない。
ロワール地方といえば、言うまでもなく古城巡り。美食も楽しめるシャトーホテルは一度は泊まってみたいもの。
ロワール地方の中心地トゥールへはパリからTGVで約80分。ここから古城巡りのバスツアーが出ている。ローカル列車やバスの便もいい。時間がかぎられているなら、レンタカーが効率的。
ラ・フォル・ジュルネ「熱狂の日」(ナント31日〜2月4日'24):ユニークなコンセプトのクラシック音楽祭
音楽祭(ブールジュ/23〜28日'24):「ブールジュの春」の名で知られる現代音楽の祭典
ジャンヌ・ダルク祭(オルレアン/上旬):ジャンヌ・ダルクのオルレアン解放を記念する祭り
音と光のスペクタクル(ロワール地方各地/下旬〜9月下旬):夏の夜間、各城の歴史にちなんだスペクタクルが上演される
24時間耐久レース(ル・マン/10・11日'23):カーレースファンなら一度は行ってみたい有名なレース
ロワール川で取れる川魚がおいしい。ソースでポピュラーなのは、ブール・ブランというエシャロット入りバターソース。ワインは、コクのある赤からフルーティな白まであらゆるタイプのものが揃う。