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ル・マンは、サルト県の県都であり、人口約15万人を抱える近代的な商工業都市。「24時間耐久レース」で世界的に有名で、郊外のサーキット内にはマニア必見のコレクションを誇る自動車博物館Musée des 24 Heuresもある。
自動車レース開催時以外は静かな町だが、サルト川のほとりにひっそりと残る旧市街はフランスでも指折りの美しさ。古い町並みが好きな人ならきっと虜になってしまうはず。
この旧市街は、中世の一時期にこの地を支配していたイギリスの王朝にちなんで「シテ・プランタジュネCité Plantagenêt」と呼ばれている。カラフルな木骨組みの家やルネッサンス時代の優美な邸宅が並ぶ町並みは、『シラノ・ド・ベルジュラック』(1990年)、『仮面の男』(1998年)など数々の映画の撮影地にもなった。
旧市街の一角には、11〜15世紀に建てられたサン・ジュリアン大聖堂Cathédrale St-Julienがそびえる。ゴシック様式の堂々たる後陣が印象的だが、聖堂内部にも芸術作品があふれている。特に、正面入口を入ってすぐの右側にある現存する最古のステンドグラス『キリストの昇天』と、内陣奥の礼拝堂の天井に描かれた『天使たちの音楽会』は見逃せない。
旧市街はル・マンの駅から2kmほど離れているので、タクシーかトラムT2線(Bellevue-Hauts de Coulaines行きに乗りComtes du Maine-Office du Tourisme下車)を使うといい。
パリ・モンパルナス駅からTGVで約1時間。トゥールからTERで1時間〜1時間30分。
7月〜9月上旬の日没後、旧市街の10の観光スポットが巨大なスクリーンとなるイルミネーションショー「空想の夜La Nuit des Chimères」が開催される。