おとぎ話の世界を体験 ピエルフォン城へ中世の雰囲気を楽しむ旅

ピエルフォン城 Château de Pierrefondsは、小高い丘の上にそびえ立つ要塞。巨大な軍艦を間近に見るようなその威容は迫力満点だ。14世紀に建てられたこの城、実はほとんど壁しか残っていなかったものをナポレオンが買い取り、それを受け継いだナポレオン3世が修築させたものだ。工事を担当したのは、コンピエーニュの市庁舎を手がけたヴィオレ・ル・デュック。中世にぞっこん惚れ込んだこの建築家は、パリのノートルダム大聖堂を修復したことでも知られている。彼により、自然に囲まれて静かにたたずむ絵に描いたような中世風の城が完成した。外観は中世の原形をほぼ忠実にとどめ、一見の価値がある。優美な城を眺めながら、湖のほとりをのんびり散策するのも一案。

コンピエーニュ駅前から657または658番のバスで約20分。Pierrefonds-Mairie下車。㊐㊗は運休。学校休暇期間は1日1本のみ運行。