キーワードで検索
フランス北部、イギリス海峡に面した一帯は、9世紀頃、北方から侵攻してきてこの地に住み着いたノルマン人(ヴァイキング)にちなんで、ノルマンディーと呼ばれるようになった。なだらかな平野が続く東部では酪農が広く行われ、干し草を貯蔵するサイロが林立する。また、海風の強いこの地方ではほとんどの家で防風林が植えられ、家も石の土台の上に建てられた木造住宅が多く、やはり風を防ぐために窓も小さい。海岸では波が崖を削って大穴を開けたエトルタの海岸が有名だが、この一帯には切り立った崖が続き、その下に白砂の海浜が広がる。この地形を利用して各地に中小の漁港があり、近海漁業は主要産業のひとつとなっている。
1年を通じて温暖な気候だが、雨が多く、 1日のうちでも天気が変わりやすい。夏でも上着の準備を。
海岸沿いには洗練されたリゾート地や港町が多い。一方、内陸部では、乳牛がのんびりと草をはむ牧草地やリンゴ農園の素朴な風景が広がる。
東部の中心都市ルーアンと西部の中心都市カン。この2都市を拠点にしてバス路線が発達している。モン・サン・ミッシェルは、サン・マロ、レンヌなどブルターニュ地方の観光と組み合わせるほうが交通の便がいい。ジヴェルニーからルーアン、エトルタ、ル・ アーヴルへと、画家モネの描いた景観を訪ねるコースもおすすめ。
ジャンヌ・ダルク祭(ルーアン/下旬):この町で処刑されたジャンヌ・ダルクの命日に近い週末に、彼女の功績と悲劇の生涯をしのぶ
水夫の祭り(オンフルール/聖霊降臨祭とその翌日):船の祝福と巡礼のミサ
アメリカ映画祭(ドーヴィル/上旬):その年のベスト作品を上映。監督や俳優も来仏する華やかなイベント
クリスマス(ファレーズ):自動人形館でクリスマスをテーマにした特別展が開かれるほか、市街のショーウインドーも自動人形で飾られ楽しい雰囲気いっぱい
フランスで最も人気のあるカマンベールチーズはノルマンディー地方の特産だ。料理には上質のバターやクリームがたっぷりと使われる。シードル、カルヴァドスなどのリンゴ酒も当地の味覚。