映画『男と女』の舞台 ドーヴィルで楽しむ高級ブランドとビーチの魅力

クロード・ルルーシュの映画『男と女』で知られる世界的なリゾート。保養地となったのは1860年代のこと。それからというもの、夏は映画祭、競馬、馬の競売会、クリケット競技会、カジノでの賭博が催され、パリに代わってフランス社交界の中心となり、上流階級の人々が集まるリゾート地として世界に知られるようになった。

トゥルーヴィル･ドーヴィル駅を背にして左に行くとドーヴィルの繁華街。右に行くと隣町のトゥルーヴィル・シュル・メール。ドーヴィルでは、何といってもビーチでのんびり過ごすにかぎる。海岸沿いに1km以上も続く板張りの遊歩道プランシュ Les Planchesも歩いてみたい。

カジノ横の広場を中心に、ルイ・ヴィトンやエルメスなど高級ブランド店が軒を連ねている。ノルマンディー様式の木造建築の町並みが美しい商店街だ。有名ブティックもパリの店ほど混まないので、落ち着いて買い物ができる。
エレガントな人々でにぎわうこの町も、シーズンオフには静まりかえってしまう。ひっそりとした海岸沿いの風景は、まさに『男と女』の風景そのもの。大人っぽいリゾートの時間を過ごすなら、あえて冬に訪れるのも悪くない。

1836年、ナポレオン3世の義理の兄弟に当たる競馬好きの公爵によって最初の競馬場が造られた。8月に開催されるジャック・ル・マロワ賞が有名。ほかにも、馬のオークション、ポロや馬術の国際大会など年間をとおして馬に関するさまざまなイベントが開かれる。干潮時には海辺の乗馬も楽しめる。

パリ・サン・ラザール駅からトゥルーヴィル・ドーヴィル Trouville-Deauville駅までTERで約2時間10分。