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1517年、フランソワ1世により、アルフルールの港の代わりとしてセーヌ川河口に開かれた町。イギリスなどと結ぶ大型フェリーが常に寄港する海の玄関でもある。1.6kmにわたって続く砂浜のビーチは、ヨーロッパでも有数の広さをもつことで知られ、その港の風景は印象派の画家たちによって描かれたこともある。第2次世界大戦では多大な被害を受け、町並みのほとんどを失ったが、建築家オーギュスト・ペレによって1945年から1964年にかけて再開発された。2005年にはその都市計画が認められ、世界遺産に登録された。
国鉄駅と中心街はトラムで結ばれている。まずトラム終点 La Plage近くにある観光案内所に行ってみよう。観光案内所では、世界遺産に指定された地域を徒歩で巡るための、簡単な解説付き地図「Le Havre Highlights」をもらっておきたい(英語。ウェブサイトからダウンロードも可能)。ひときわ高くそびえるサン・ジョセフ教会から出発し、ペレが手がけた集合住宅や町並み、火山の形をしたアートセンター、ル・ヴォルカン Le Volcan、魚市などを巡りながら、散策を楽しむといい。
ル・アーヴルでもうひとつ見逃せないのは、港の近くにあるアンドレ・マルロー近代美術館。モネ、ブーダンをはじめとする印象派の作品を中心に、見応えのある作品が揃う。なお、「印象派」の名の由来となった、モネの『印象、日の出 Impression,Soleil levant』は、この美術館の近くで描かれた。
『印象、日の出』が制作されたと思われる場所にはパネル表示が置かれている(上写真)。ほかにもクレマンソー大通りBd. Clemenceau沿いや、ル・ヴォルカンの近くにブーダンの制作場所を示すパネルがある。
パリ・サン・ラザール駅からTERで約2時間10分。ルーアンからTERで約55分。