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大西洋に浮かぶ「美しき島」と名づけられたベル・イル。画家モネもこの島に滞在し、39点もの作品を残した。荒々しい海岸線と青く澄んだ水の色は、見る者の心を研ぎ澄ますような緊張感を秘めている。
ベル・イルは、ブルターニュで一番大きな島だ。できれば何泊かして、美しい白砂のビーチで遊んだり、レンタサイクルで島内を一周したりすると最高。日帰り客のために、観光バスによる島内一周ツアーもある。初夏から夏にかけて観光客が多く訪れるのでツアーの予約は早めに。
キブロンなどからの船が着くのは、ル・パレ Le Palaisというベル・イルの中心の港町。観光バスに乗る場合はここから。
観光バスツアーの多くは、ル・パレを出たあと、針のようにとがった巨岩が波の中にそそり立つコトン港の針岩 Aiguilles de Port Cotonに向かう。さらに、ベル・イル第2の港で、カラフルな漁師たちの家が建ち並ぶソーゾン Sauzon、ラポティケルリーの洞窟 Grotte de l'Apothicairerieそして、かつて女優サラ・ベルナールの別荘があったプーラン岬 Pointe des Poulainsを巡る。
モネは、1886年秋にベル・イルを訪れ、1ヵ月以上滞在して制作に没頭した。その作品のひとつ『雨のベリールBelle-Ile effet de pluie』は、モネには珍しく、沈んだ色調が全体を覆っている。光を追求したモネにとって、ブルターニュの冷たい雨に打たれる岩を描くことは、ひとつの挑戦でもあったようだ。
キブロン駅から徒歩約10分のポール・マリア港 Port-Mariaから出航する船で約50分。
URL:https://www.compagnie-oceane.fr/
ヴァンヌの港 Gare Maritimeから出航する船で約2時間(冬は運休)。
URL:https://www.compagnie-du-golfe.fr/