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ヨーロッパ最大規模の城塞が残る、フランス有数の人気観光地。「カルカソンヌを見ずして死ぬな」といわれる城塞の威容は、今も見る者を圧倒する。地中海とトゥールーズ、イベリア半島とヨーロッパ諸国を結ぶルート上にあり、古くから交通の要衝であったこの地に、最初の砦が築かれたのは紀元前3世紀のこと。中世にはローマ教皇によって派遣されたアルビジョワ十字軍の拠点ともなる。17世紀、スペインとの国境が西に退き、要塞としての意味を失ってからは衰退の一途をたどる。19世紀には廃墟と化したが、その歴史的価値が認められ、現在ある形に復元された。夜、イルミネーションに照らされて浮かび上がる姿は、要塞であることを忘れさせるほどの美しさだ。
カルカソンヌの町は、市内を流れるオード川を挟んで、右岸の高台を占める中世の城塞シテCitéと、13世紀に整備された城外の下町バスティード・サン・ルイBastide St-Louisに分かれる。シテまでは、駅から真っすぐ延びる繁華街のクレマンソー通りRue G. Clemenceau、火・木・土曜に朝市の立つカルノ広場Pl. Carnot を通って、30〜40分の道のりだ。途中、オード川の向こうにシテの全景が現れる。まるで中世の絵巻物から抜け出たかのような姿に、誰もが心動かされることだろう。
19世紀まで、城下町とシテを結ぶ唯一の道であった旧橋ポン・ヴィユーPont Vieuxを渡ったら、シテの入口ナルボンヌ門Porte Narbonnaiseを目指そう。バスに乗る場合は、駅を出て運河を越えた所にあるバス停Port du Canal Gare SNCFから4番のバスに乗り、Cité Médiévaleで降りるといい。
バス料金:1回券€1、1日券€3、10回券€8
rtca.carcassonne-agglo.fr
「カルカ・パスCarca' Pass」はシテの入場やミディ運河クルーズの割引などが付いたお得なパス。観光案内所で購入可。料金 €9.50(ガイド付きツアー付き)、€6(ガイド付きツアーなし)
南西部の郷土料理として有名な「カスレ」だが、なかでもカルカソンヌ、トゥールーズ、そしてカステルノダリーは「3大カスレの町」として知られている。材料が若干異なるといわれるが、3つの違いについては諸説あり、基本材料(白インゲン、豚肉、鴨またはガチョウのコンフィ、ソーセージ)は同じ。