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アヴィニョンからバスで走ると、平原の中に白い石灰岩をむき出しにした岩山が見えてくる。中世の頃、この地に栄えたボー家は南フランスで最強の勢力を誇り、80の町を従えていたという。しかし15世紀にはボー家の血筋は絶え、最初はプロヴァンス公国に、後にはフランス王国に支配された。そして1631年、ルイ13世の宰相リシュリューによってレ・ボーの町は完全に破壊された。
アヴィニョンからのバスは村の入口近くで停まる。ここから坂を上り、みやげ物屋が並ぶ通りを抜けて、レ・ボーの城塞Château des Bauxへ。
今ではすっかり廃墟となっているレ・ボーの城塞は、かつては難攻不落のものとして知られていたという。農民詩人リューの像が立っている所からの眺めはすばらしい。城主たちは、ここから自分の制した土地を眺めて悦に入っていたのではないだろうか。周りは見渡すかぎりのオリーブ畑。その中に石灰岩の白い岩山が点々とあり、ボーの名を取ってつけられた鉱物ボーキサイトの含まれた赤茶けた土も見える。
村から徒歩約5分の所には、かつての石切場を利用した音と映像のスペース、光の石切場Carrières de Lumièresがある。70台のプロジェクターで石の壁に次々と映像が映し出される幻想的な空間だ。毎年異なるテーマで上演されている。
アヴィニョンのバスターミナル(Gare Routière)からZOU!の707番のバスで約1時間。7月上旬〜9月上旬の毎日運行。Les Baux下車。
URLzou.maregionsud.fr
アルルから約15km、アヴィニョンから約30km。