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アルプス山脈を挟んでフランス、スイス、イタリア3国にまたがる一帯は、かつてサヴォワ家が支配していた公国だった。シャンベリーは1563年に首都がトリノに移るまで、その首都として栄えた町だ。サヴォワ公城Château des Ducs de Savoie(現県議会庁舎)や、旧市街に残る上品な造りの家々から、貴族的な雰囲気を感じ取ることができるだろう。
町の中心には、アルプスの山あいの町にはいささか不似合いに思える象の泉がある。これは、18世紀にインドから財宝を持ち帰り町に寄進したボワーニュ伯爵を記念して後年に造られたもの。今ではシャンベリーのシンボルとして親しまれている。
シャンベリーは、哲学者ジャン・ジャック・ルソー(1712〜1778)が、愛人のヴァランス夫人と6年間住んだ地であり、著書の『告白』には当時を回想する記述がある。ふたりが住んだ家が町の南東の外れにあり、レ・シャルメット-ルソーの家Les Charmettes,maison de Jean Jacques Rousseauとして保存され、ゆかりの品々が展示されている。
パリ・リヨン駅からTGVで約3時間。アヌシーからTERで約1時間。
一部のみ自由見学可