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赤屋根の家並みのなか、ごつごつした奇岩がふたつそびえ立ち、片方の岩の上に教会、もう片方には、巨大な聖母像が立つ。こんな景観を眺めながら、列車は町を一周して駅に入る。ル・ピュイとは「山」を意味し、町はオーヴェルニュの山々に囲まれた丘の上にある。中世、巡礼路の起点となった場所だけに、今も多くの巡礼者たちが訪れる。
駅を背にして左の坂道を下り、進んでいくとPl. Cadeladeに出る。3つの大通りのうち西へ延びるBd. Maréchal Fayolleをたどれば町の中心Pl. du Breuilだ。Rue Porte Aiguièreを少し北上したPl. du Clauzelに観光案内所がある。旧市街や大聖堂はさらに丘を上った所にあり、見どころもふたつの奇岩周辺に集中している。独特の趣がある細い石畳の坂道が入り組んでいるが、まずは路地から見え隠れする大聖堂を目指して行こう。大聖堂前の坂道には、レース製品などのみやげ物屋や、レストランが並んでいる。
大聖堂背後の岩山、コルネイユ岩山Rocher Corneilleの頂点に立つ、高さ16mの真っ赤な像。1860年、クリミア戦争でロシアから奪った213門の大砲を鋳つぶして造ったといわれ、ここからは町のすばらしい景観を望むことができる。
列車の場合、クレルモン・フェランからTERで約2時間10分。