キーワードで検索
全米一美しい町と称されるセドナは、日本では「パワースポット」として知られ、近年訪れる人が急増している。もともとネイティブアメリカンの人々はセドナを「神が住む土地」と信じ、特別な儀式を除いて、セドナに足を踏み入れることはなかった。1900年代当初、西部開拓者の一行がこの地にやってきてから、セドナは新しい道を歩み始める。セドナのすばらしさは、万人を包み込む宇宙的な懐の深さにある。自分を見つめ直し、新し い明日に出合うきっかけになるはず。
セドナ空港は、一般の民間旅客サービスはない。定期便のある最も近い町はフラッグスタッフFlagstaff。フェニックス国際空港へは、フェニックスとダラスからアメリカン航空が直行便を就航している。ラスベガスからはツアーに参加するかレンタカーがよい。
フェニックスから空港シャトルで
セドナへはグルームトランスポーテーションGroomeTransportationが毎日運行。始発6:15、最終翌0:15で90分ごとにターミナル3から発車し、3、4の順に停車する。出発の15分前には申し込みを済ませること。なお、ターミナル3では、ターミナル外のカーブサイドから直接シャトルに乗車する。
ラスベガスから車で
US-93→I-40→US-89Aで、約450km、4時間〜4時間45分のドライブだ。
セドナでの駐車料金
セドナを含めたレッドロック・カントリーでは、ボルテックスなどNational Forestに車で入るときにパス(Red Rock Pass:1 日$5、7 日間$15、年間パス$20)が必要。駐車場の自動販売機で購入できる。ダッシュボードなど見える所に置くこと。
運転に注意
北側(フラッグスタッフ)からアクセスする場合、セドナに近くなればなるほど街灯の少ない急カーブの坂道を運転することになる。できるだけ明るいうちにアクセスしたい。
ボルテックス(※1)がもたらすパワーで、スピリチュアルな町として知られるセドナ。パワーを感じるベストな方法は、まずハイキングをして、気に入った場所があればそこに座って落ち着いてみること。
セドナの町は大きくウエストセドナWest Sedona、アップタウンUptown、ビレッジ・オブ・オーククリークVillage of OakCreekの3つのエリアに分かれる。3つのエリアの合流点であり、町の中心がザ・ワイThe Yと呼ばれる89A号線と179号線の三差路。観光の中心はザ・ワイの北東のアップタウンで、ショップやレストランが連なっている。ここだけは歩ける範囲だが、ほかは離れているので車での移動が望ましい。しかし、シャトルやトロリーをうまく利用すればいくつかのボルテックスへは行くことができる。
「セドナ」と聞いて、ボルテックスVortex を思い浮かべる人も多いだろう。
ボルテックスとは、直訳すれば「渦」を意味するが、実はとても抽象的な言葉。一般的にいわれるのが、地球は磁力をもっていて、その磁力、あるいは地球のパワーの渦巻く出入口がボルテックスとされている。「大きくいえばセドナ全体がボルテックスだが、なかでも4 大ボルテックスはパワーが強い」とよく表現される。だが、正直なところ、地球のパワーが渦巻いている所はここだ!と言いきれる人は少ない。セドナの住人は「ここが私のボルテックス」と、自分の気に入った場所をボルテックスと指すことが多い。
これまでにも、科学者が研究を重ねたが、はっきりとした答えは出ていない。しかし、セドナの強烈なパワーが生物や人に大きな変化や癒やしをもたらすといわれていて、それを大きく受ける人もいるし、まったく感じない人もいるなど、個人差が激しい。何かよくわからないからこそ、神秘のパワースポットといえるのかもしれない。
4大ボルテックスを目指してやってくる人も多いだろうが、セドナ全体がボルテックスともいわれている。霊感のない人も、セドナに来ればすがすがしい気持ちになれることは間違いない。4大ボルテックスのエアポートメサは、ウエストセドナの東から歩ける距離。ボイントンキャニオンはセドナトロリー、カセドラルロックはセドナシャトルで。ベルロックはタクシーや配車サービスを利用するかツアー参加が得策だ。
町の中心にある小高く広い台地がエアポートメサだ。州道から歩いて15分ほどで駐車場とトレイルの入口に着く。そこから頂上を目指して10分ほど登ると、景観のいい所に出る。そこがボルテックスだ。不思議なほどに曲がったジュニパーの木があり、地球のパワーの強さを感じられる。ここからはサンダーマウンテンも見渡せ、朝日を見るにも夕日を見るにもいいポイント。ぜひどちらかを体験しよう。
ウエストセドナの北西、ネイティブアメリカンに言い伝えられてきたパワースポット。女性性と男性性を併せもち、バランスを整えてくれるという。このボルテックスを象徴するカチーナウーマンkachina Womanと呼ばれる岩には、子宝に恵まれるパワーがあるといわれている。ちなみにカチーナとは精霊のこと。ボイントンキャニオンとの間のウエストバレーあたりで儀式が行われることが多い。トレイルは約4km、往復2時間〜2時間30分が目安。初心者でも問題なく歩ける。
ここも強いボルテックスのある場所とされ、特に母性を表す女性性が顕著といわれる。2~3時間の余裕があれば、岩山へ登るハイキングがおすすめ。トレイルは多少急勾配や足元が滑る箇所はあるものの、片道約1.1kmなので、1時間程度でボルテックスの頂上に到達できる。春から秋がベストシーズンだが、夏場の日中は暑くなるので、早朝か日没2~3時間前くらいに登り、日没までに帰ってくることをすすめる。何の施設もないただの岩山なので、1リットル程度の水を持っていくこと。
ベルロックは、セドナのアップタウンから179号線を南下した、ビレッジ・オブ・オーククリークという町にあるボルテックス。呼び鈴に似た形から“ベルロック”と呼ばれ、男性性が強い岩山だ。トレイルに沿ってのハイキングは約6km、往復約2時間30分が目安。トレイルの難易度は初心者レベルだが、やや急なアップダウンあり。頂上へは岩壁をよじ登らなければならず、ロッククライミングの技術がなければ無理。なお、ここは登りは楽だが下りるのが難しい。途中で引き返す勇気を。 ベルロックと隣にあるコートハウスビュートCourthouseButteの周りを周回するハイキングコースもある。
レッドロック州立公園に隣接する人気のレジャースポット。カセドラルロックを眺めながらのハイキングや、川で水遊びをするのに最適だ。セドナの象徴的な風景として登場するカセドラルロックを正面から捉えられる写真は、ここのオーククリーク沿いで撮られたもの。カセドラルロックから強いボルテックスのエネルギーが流れ込む場所として、瞑想する人もいる。
1955 年に建てられたカトリック教会。神々しいレッドロックに囲まれた眺めのよい教会で、静かに時を過ごしたい。アップタウンの東に見える岩山の反対側に当たる山腹にある。教会の南側にはThe Nunsと呼ばれる尼僧のような岩と、キリストを抱えたマドンナの岩Madonna & Childがそびえている。
アップタウンからフラッグスタッフに抜ける途中にある。マイナスイオンたっぷりのヒーリング効果を期待できるクリーク(小川)地帯。ボルテックスのひとつともいわれるインディアン・ガーデンズ(ネイティブアメリカンのジュエリーや工芸品の出店もある)や隠れ家的な一軒宿が点在する。
ボイントンキャニオンのやや南西に位置するメサ。いちばんのメリットはここから4大ボルテックスが眺められること。一度に見えるわけではないが、ここに登れば4つのボルテックスの御利益が受けられるかも。朝日を見るポイントとしてもおすすめ。
朝日を浴びたセドナの町やボルテックスを拝むと何だかご利益があるような気がしてくる。風の向くまま上空散歩を楽しむので、すべてのボルテックスが眺められるとは限らないが、到着後はシャンパンで乾杯して朝食となる。ホテルピックアップが早朝で、全行程を終了してホテルに帰っても8:00〜9:00(季節による)くらいなので、1日を有効に使える。
セドナでは数社がジープツアーを行っている。会社により、内容が若干異なるので、ウェブサイトや窓口などで確認を。 アースウィズダム・ジープツアーズのアウトロー・トレイルOutlow Trailは、ジープに乗ってオフロードを走行し、サンダーマウンテン、ドーメサなどの美しい景色を堪能する。そのほか、ボルテックスやハイキングツアーもある。また、ピンク・ジープツアーズのブロークンアローBroken Arrowは岩場を駆け抜ける人気のツアー。まさかこんな急な岩を登り下りしないだろうという所を走行する、スリリングでエキサイティングなコースだ。
自転車で赤土の大地に漕ぎ出し、ひと汗かきたい人におすすめのツアー。初心者から上級者まで、レベルに合わせたプライベートツアーで、「満足するまで乗ってください」がウリ。半日コース(2〜2時間30分)と1日コース(3時間以上)があり、基本のマウンテンバイクからフルサスペンションまで自転車の種類が豊富。ホテルへの送迎も可。
小さな山々や丘を馬に乗りながら巡るツアー。カウボーイ先導のもとグループで進むので、しっかり手綱を握っているだけでOK。初心者でも心配はない。老若男女問わず、和気あいあいと馬上のひとときを楽しむことができる。
町の中心であるザ・ワイに近い所にある便利な案内所。日本語情報を含めた各種資料やパンフレット、地図があり、ちょっとしたセドナみやげも販売している。また、ホテルやレストラン、ツアーやアトラクションのディスカウントが受けられるお得なクーポンを発行している。セドナ商工会議所公式ウェブサイトの“Deals & Coupons”のページを参照。
セドナトロリー Sedona Trolley
AとBの2路線あり、Aがホーリークロス教会、Bが4大ボルテックスのひとつボイントンキャニオンまで行く。アップタウン発で1日2〜4本の運行。解説付き。どちらも55分のツアー。
セドナシャトル Sedona Shuttle
カセドラルロック、ドライクリークビスタへの無料シャトル。
ベルデシャトル Verde Shuttle
セドナと西隣のコットンウッドCottonwoodを往復する市バス。ウエストセドナからアップタウンを経由する。
アメリカ・トラベル・ファクトリー America Travel Factory,LLC.
ロスアンゼルスに本社をおくアメリカ(ハワイを除く)の手配専門会社。セドナ支店では、4大ボルテックス、スピリチュアルだけではない、ヘルシーでアクティブなセドナを案内する。特にハイキングツアーは、ローカルガイドと日本語ガイドのコンビネーションで安全で楽しいツアーを提供してくれる。
アトラスアメリカ・インターナショナル Atlas America Int'l, INC.
セドナにある日系の旅行会社。ボルテックスからグランドキャニオン、空港送迎などさまざまなツアーを催行。