キーワードで検索
チューリヒから北東に25kmの所にある工業と芸術の町。町の歴史は古く、陶製ストーブの製造から繊維工業〜機械工業へと変遷を繰り返しながらも、スイスの産業革命の牽引車としての役割を果たしてきた。産業革命期に古い建物が壊されたので、中世の趣はあまりないが、当時のレンガ造りのどっしりとした建物が、町のあちこちに見受けられる。
そしてこの町の誇るべき財産が、当時の豊かな資本家たちが中心となって集めた美術・芸術品の数々だ。それらを収蔵・展示する美術館はおもなものだけでも17あり、各館を巡るバスも運行されている。
なかでも世界的な美術品蒐集家オスカー・ラインハルト Oskar Reinhart(1885~1965)のコレクションが展示されているヴィンタートゥール美術館は必見。ラインハルトの蒐集作品の展示の中心は、彼の邸宅(オスカー・ラインハルト・コレクション・アム・レーマホルツ Oskar Reinhart CollectionʻAm Römerholz')。駅からちょっと離れた所にあるので、アクセスはミュージアム・バスまたはタクシーを利用する。マネ、ルノワール、ゴッホなど、印象派画家の作品を中心に展示した「バイム・シュタッドハウス Beim Stadthaus」とホドラーやジャコメッティなどスイスやドイツなどの画家の作品を展示している「ラインハルト・アム・シュタッドガルテン Reinhart am Stadtgarten」もある。そのほか、ヴィンタートゥール写真博物館などもおすすめ。回り方は観光案内所で相談してみよう。
チューリヒから列車またはSバーン8、11、12番ほかで20~32分。