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スイスで最も有名なカトリックの巡礼地。スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへ続く巡礼路「聖ヤコブの道」にある重要な場所でもある。10世紀にこの地に修道院が建てられたのが町の始まりで、その後、幾度かの火災に見舞われたが、18世紀前半には今日の壮麗な修道院と教会になった。
ベネディクト修道院 Kloster Einsiedelnにあるバロック様式の教会は、彫刻やフレスコ画、ピンクや白の大理石による装飾がすばらしい。床の細かなモザイクにも注目。入口近くの黒い祭壇の中には、豪華な衣装をまとった「黒いマリア像」がある。15世紀に作られたこの像は、ろうそくやランプの煙で黒ずんでしまったのだという。衣装は28枚あり、年に10回交換される。
時間があれば、ぜひ丘の上から教会を見下ろしてみよう。教会に向かって右側にある厩 Marstallは1000年以上続くヨーロッパ最古の飼育場で、ここで育てられている馬は「聖母の馬 Cavalli della Madonna」と呼ばれ、上品で性格がよく、かつ頑丈でよく走る馬としてその価値が世界に認められている。中庭を通り丘への遊歩道 St.Benediktwegを登っていこう。道が3つに分かれたら、真ん中のVogelherdwegへ。丘の上から荘厳な修道院をはじめ、アインジーデルンの町が一望できる。
アインジーデルンは、中央スイス最大規模のクリスマスマーケットでも知られる町。駅と修道院を結ぶHauptstrasseには、美しいツリーと屋台が並ぶ。期間は9日間と短いが、シーズン中にチューリヒを訪れたらぜひ足を延ばしてみたい。
チューリヒから列車またはSバーン25番でWädenswillまで行き、13番Einsiedeln行きに乗り換える。日中は1時間に2本運行。チューリヒから50分程度。