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デンパサールとは「北(デン)の市場(パサール)」という意味だ。この町はバリ州の州都であり、バリ南部バドゥン県の県庁所在地でもある行政・経済の中心地。しかし、それはあくまで表向きの顔だ。デンパサールの素顔は、市場や庶民の生活のなかにある。町のあちらこちらに立つ市場、周りに密集する生活用品を扱う小売り店、狭い道をベモやバイクがわがもの顔に走り、それをぬうように、人は食材・日用品を求めて通りを横断する。太陽が熱射のごとく照りつけ、アスファルトの道から陽炎が揺れる時間は、店はシャッターを下ろし安息の時間に入る。住宅街をのぞくと、静まり返った細い路地に、アイスクリーム売り屋台のゆったりした音楽が響く。音を聞きつけた子供たちが屋台に群がり、歓声を上げる。ここには『観光客用バリ』ではない、『もうひとつのバリ』がある。
町の中心はププタン広場
デンパサールの町はププタン広場Lapangan Puputanを中心とし、東西に別の顔を見せている。ププタン広場は東西約150m、南北約200mの大きな広場だ。広場の一角には、オランダ侵攻に対し、デンパサールの人々が自決覚悟で立ち向かった行進(ププタン)をたたえる記念碑が立っている。そして広場の東側に面して、毎日観光客を乗せたツアーバスが横づけされるバリ博物館、ジャガッナタ寺院がある。デンパサールの町の中心部は一方通行の道が多く、交通量も多い。そのためププタン広場を中心とした1km四方なら、歩いてみることをおすすめする。
ププタン広場北側から西へ延びる通りがデンパサールのメインストリート、ジャラン・ガジャマダJl. Gajah Mada。道路の両側には、生活用品を売る店が1km以上も並んでいる。通りの西外れ、バドゥン川の東側にあるのがパサール・バドゥンPasar Badung。フルーツや食肉、香辛料や生活用品などが所狭しと並べられており、商業の町デンパサールを実感できる場所だ。その対岸にはおみやげ品市場のクンバサリ・アートマーケットPasar Seni Kumbasariもある。
バドゥン川の東岸、ジャラン・ガジャマダと南北に交差する通りは、ジャラン・スラウェシJl. Sulawesi(別名アラブ人街Kampung Arab)。狭い通りの両側は、バティックやカラフルなレースを売る生地の問屋街としてにぎわっている。
ププタン広場の東側はちょっとしたオフィス街
ジャラン・ガジャマダはププタン広場から東に行くと、ジャラン・スラパティJl. Surapatiと名前が変わる。あれほどにぎやかだった通りも、落ち着いたオフィス街にたたずまいが変わる。ジャラン・スラパティの東外れには、夕暮れ時になると食べ物屋台が出るクレネン・ナイトマーケットPasar-malam Kerenengがある。デンパサールにあるナイトマーケットでは最も規模が大きい。アセチレンランプの明かりの下、あたり一帯にはサテを焼く煙が立ち込め、ヤシ油で豪快に炒める音や匂いが、食欲を刺激する。
空港〜デンパサール
空港からエアポートタクシーで約50〜60分(定額運賃はRp.20万〜30万)。デンパサールから空港へはメータータクシーでRp.13万ほど。中心部は渋滞がひどいので注意しよう。
タクシー
クタから約40分 Rp.16万〜
スミニャックから約40分 Rp.16万〜
ジンバランから約50分 Rp.21万〜
ヌサドゥアから約60分 Rp.26万〜
サヌールから約20分 Rp.8万〜