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ウブドで体験するバリの伝統と文化 人気観光スポットから自然美まで紹介

地球の歩き方ウェブ運営チーム

地球の歩き方ウェブ運営チーム

更新日
2023年11月2日
公開日
2023年11月2日
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芸能・芸術の盛んな田舎スポット、周辺には世界的なリゾートが点在

ウブドはバリ芸能・芸術の中心地だ。毎夜、村のあちらこちらで観光客用に伝統舞踊が舞われ、バリ有数のガムラン演奏が村を包み込む。また、ウブド周辺には素朴な田園風景、渓谷、ライステラスなど名も知れぬ景勝地が点在し、それら自然のなかで、森羅万象を描き込む細密画ウブド・スタイルの絵が確立された。

オランダ統治下の1930年代。バリが西欧に紹介されるや、南方への憧憬を抱いた多くの芸術家がバリを訪れ、ウブドに居を構えた。ドイツ人芸術家ヴァルター・シュピース、オランダ人画家ルドルフ・ボネ、メキシコ人画家ミゲル・コバルビアス、カナダ人音楽家コリン・マックフィーたちだ。彼らはこの地で、自分たちの芸術観をバリ人に伝え、バリ人たちはそれを昇華して新たなスタイルの芸術を生み出していく。バリ・ルネッサンスといわれる時期だ。以来、ウブドはバリアートの中心地として知られることになる。そして、ウブドに魅せられた外国人と村人が協力しあって『バリの村』であり、『観光地』である今のウブドを造り出していった。

さわやかな朝日が田園風景に差し込み、市場に活気があふれる朝。田んぼを手入れする村人が汗を流し、笑顔の子供たちが通りを駆け抜ける昼下がり。そして夕暮れ時には、どこからともなくガムランの調べが聞こえてきて、不思議な安らぎが心を満たす。観光化が進んでも、ウブドの素朴な雰囲気は昔のままだ。

バリの伝統に触れられる人気スポット

毎晩バリ舞踊の定期公演が行われている芸能&芸術の村。町なかから少し歩き出せば、田園風景など昔ながらの光景が広がっている。

ウブドの歩き方

ウブド・エリアはいくつもの村の集合体

一般に「ウブド」と呼ばれるエリアは、いろいろな村(デサ)の集まった広範な地域を指す。まずウブド・エリアの中に点在する主要な村の位置関係を頭に入れよう。中心となるのがウブド村(本書では単にウブドと表記。以降すべて「村」を省略)。ホテルや観光案内所も多く、ほとんどの旅行者はまずこの村に荷を解く。

ウブドの東隣には「バリ舞踊の中心地」として知られるプリアタンPeliatanがある。ティルタ・サリ歌舞団やグヌン・サリ歌舞団などは日本公演も行っており、バリでトップクラスのガムラン演奏、踊りを披露してくれる。
ウブドの南隣は「バリ絵画の村」プンゴセカンPengosekanだ。1970年にこの村で起こったバリ絵画のスタイル(プンゴセカン・スタイル)は、バリの花鳥風月を自由な色使いで描き上げる独特なもの。ウブド西隣、渓谷に面したチャンプアンCampuhanもバリ芸術の聖地。1930年代にバリ絵画ルネッサンスのきっかけを作ったウォルター・シュピースや、スペイン人のアントニオ・ブランコがアトリエを構え、独特の雰囲気が今も残る。

チャンプアンの西、アユン川を望む渓谷沿いの村がサヤンSayanとクデワタンKedewatan。やはり1930年代、カナダ人作曲家のコリン・マックフィーが家をもっていたことでも知られている。バリでも有数の美しさをもつライステラスが広がり、アユン川の急流を使ってのラフティングも人気。また渓谷沿いにはマンダパ・ア・リッツ・カールトン・リザーブ、フォーシーズンズ・リゾート・サヤンなどバリを代表する高級リゾートや、洗練されたブティックホテルが点在している。

ウブドの中心地とおもな通り

ウブドの全容を把握するには、まずふたつの通りを覚えよう。ひとつはウブド王宮を中心に東西に延びるメインストリート、ジャラン・ラヤ・ウブドJl. Raya Ubud。もうひとつは、ウブド王宮からモンキーフォレストMonkey Forestを目指して南に延びる、ジャラン・モンキーフォレストJl. Monkey Forest。どちらの通りもホテル、ショップ、レストランがびっしりと建ち並び、1日中地元の人や旅行者でにぎわう目抜き通りとなっている。この2本の通りが交差する所が村の中心地で、王宮のほかウブド村寺院やウブド市場など、観光スポットも集まっている。

ジャラン・モンキーフォレスト沿いのサッカー場から、東へ延びるジャラン・デウィシタJl. Dewisitaにも、旅行者に評判のハイセンスなカフェや雑貨店が多い。そのほか、ジャラン・モンキーフォレストの1本東側を同じく南北に延びるジャラン・ハノマンJl. Hanomanとジャラン・ラヤ・プンゴセカンJl. Raya Pengosekan沿いも、カフェやショップのほか、エステサロンも点在している。

ウブドでの足の確保

「ウブド」の村々はかなり広範囲に散らばっている。中心部だけならば、のんびりと歩き回るのがいちばんだ。ジャラン・モンキーフォレスト沿いにレンタサイクル屋が数軒あるが、近年は交通量も増えてきたので利用には注意が必要。また旅慣れた人はホテルやゲストハウスでレンタバイクを借りるケースも多いが、安全には十分注意しよう。インドネシアと日本は国際免許の協定を結んでいない。

ウブドにメータータクシーは走っていないので、ウブドを起点に島内観光したい人は、ホテルや旅行会社で車をチャーターすると便利。運転手付きのチャーター車は、レンタカーとあまり料金差はない。

ウブドのほとんどのエリアでは配車サービスの利用も可能(以前は地元ドライバー保護のためピックアップ禁止のエリアもあった)。また公共バスのトランス・メトロ・デワタもエリア内の移動に利用できる。

ウブドへのアクセス①

空港〜ウブド
空港からエアポートタクシーで1〜1.5時間(定額運賃はウブド中心部へRp.43万)。ウブドにはメータータクシーがないので、空港へはホテルや観光案内所で車を手配してもらう(格安ホテルや観光案内所でUS$30〜、高級ホテルでUS$40〜程度)。

タクシー
スミニャックから約1時間20分 Rp.33万〜

クタから約1時間 Rp.28万〜

ジンバランから約1時間20分 Rp.32万〜

ヌサドゥアから約1時間30分 Rp.36万〜

※南部リゾートエリア各地からメータータクシーが利用できるが、遠距離なので割増料金が設定されている(BaliTaxi社の場合、メーター料金の30%増し)

ウブドへのアクセス②

シャトルバス
プラマ社などのシャトルバスが各地から運行。チャングーから2時間(Rp.15万)、クタから1時間(Rp.10万)、サヌールから50分(Rp.8万)、チャンディダサから1時間(Rp.10万)、ロビナから3時間(Rp.25万)。

基本情報

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