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サーキュラキーの絶景スポット「ケーヒルウォーク・ルックアウト」
2023.5.31
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サーキュラーキーはシドニーの海の玄関口。きれいに並んだ5本の桟橋(ワーフ)からフェリーやクルーズ船が発着し、港には人影が絶えない。またシドニーバス、シドニートレイン、シドニーライトレールとシドニーフェリーの乗り継ぎポイントで、シドニーの交通の要衝でもある。
サーキュラーキーの西側、ハーバーブリッジの手前に広がるのはロックス。オーストラリア(正確には白人オーストラリア)発祥の地といわれるエリアだ。1788 年1 月、英国からやってきたアーサー・フィリップ率いる最初の移民船団(ファーストフリート)がポートジャクソン(シドニーハーバー)に入港。シドニーコーブにユニオンジャック旗を立ててこの地を英国領と宣言し、開拓の鍬は現在のロックスに初めて入れられたのだ。その名のとおり、このあたりは岩だらけの地質だった。現在は入植・開拓当時の歴史的建造物が並ぶ観光スポットとして知られている。
ロックスの目抜き通り、ジョージ・ストリートの北端で毎週末に開催。目印の大きなテントに150以上の店が出る。グッズも洗練されたアクセサリーやクラフトから、オリーブオイルなど調味料まで種類も豊富で見ていて飽きない。観光名所としても有名で、観光客が多いため、ほかのマーケットに比べると値段はやや高め。なお、金曜(9:00~15:00)はファーマーズマーケットの日。新鮮な食材や、チョコレートなどの嗜好品も出店されるので、おみやげにも。
クロックタワー・スクエアShop 4A から、英語ガイド付きでロックスを巡るウオーキングツアーが催行されている(所要約90 分)。
シドニーで最も歴史的建造物が残るロックス地区。英国からの入植地であったこともあり、開拓初期から続く由緒正しきパブも多い。そうしたパブの中から、シドニー最古と言われるロードネルソン・ブリュワリーホテル、ウォータールーの英雄ホテル、オーストラリアンホテルを訪ね、「なぜパブにはホテルという名称が付くのか?」といった歴史話や、各パブの伝統、ビールの注文の仕方、グラスの大きさの呼び名などを日本語オージーガイドが説明してくれる。なお各パブでのビール購入は自費となる。
ロックスでの楽しみは、のんびり歴史的建造物を見て歩くことだ。
まず東西に走る目抜き通りのアーガイル・ストリートArgyleSt. 沿いにあるアーガイルデパートメントストアArgyle DepartmentStore。その昔保税倉庫だった建物で、店内の造りも昔のままの雰囲気だ。この脇からジョージ・ストリートへと抜ける小道がプレイフェア・ストリートPlayfair St.。モールになっており、一角にあるファーストフリート(最初の入植船団)上陸記念碑のファーストインプレッションFirst Impressions は記念撮影場所として人気。また通り沿いに並ぶのは、かつて住居として使われていたテラスハウスで、現在ではカフェやおみやげ屋となっている。れんが造りのロックスセンターRocksCentre(ショッピングセンター)2 階には、シドニー・ビジターセンターも入っている。
ロックス・ビジターセンター脇の小道ケンドル・レーンKendleLane には1844 年建造の古い建物が残っており、ロックス・ディスカバリー博物館The RocksDiscovery Museum となっている。館内では入植当時からの開拓の様子をパネルや展示物で紹介している。
アーガイル・ストリートをシドニーコーブに向かって下った所には、1816 年に建てられたカドマンの家Cadman's Cottage がある。当時はこの建物の目の前が海岸で、船員だったジョン・カドマンはボートを係留していたという。19 世紀後半に行われたサーキュラーキー開発工事の際、海岸が100m も遠のいたのだ。
ロックスを東西に分断するハイウェイをくぐるトンネル、アーガイルカットArgyle Cut も歴史的な場所。ハーバーブリッジが建設されるはるか前、囚人労働者たちがハンマーなどの粗末な道具だけで岩盤を切り出して掘ったもの。完成までは1843 年から実に10 年もの歳月を要した。
アーガイルカットをくぐって、ウエストロックスWest Rocksへも足を延ばしてみよう。こちらは閑静な住宅街。おもに1840年代に建てられたテラスハウスが多く、タイムスリップしたような錯覚に陥る。ウエストロックスに入ってすぐの場所にある教会ザ・ギャリソンチャーチThe Garrison Church も見逃せない。1844 年建造の歴史的教会(英国国教会に属する)で、英国植民地時代に駐屯兵(ギャリソンGarrison)のための教会だったことから名づけられた。このステンドグラスはシドニーでも有数の美しさをもっている。
ウエストロックス散策の際に立ち寄りたいのが、ロードネルソン・ブリュワリーホテルThe Lord Nelson BreweryHotel。1841 年建造のシドニー最古のパブで、内部は砂岩と木の肌触りを残したアンティークな雰囲気。数多くの賞を受けたスリーシーツをはじめとする自家製ビールが自慢だ。