北島中央部ロトルアの温泉と自然アクティビティで癒やされる観光ガイド

ロトルアは北島中央部に位置する島内最大の観光地。マオリ語で「第2の湖」という意味の地名が表すとおり、美しいロトルア湖は、北島ではタウポ湖に次ぐ大きさを誇る。

ロトルアからタウポにかけての一帯は世界的にも珍しい大地熱地帯にあり、ロトルア湖をはじめとする火山湖やテ・プイアにあるポフツ間欠泉など、複雑でユニークな景観が大きな見どころとなっている。温泉を利用したスパや治療院、ミネラルプールを求めて、休養に訪れるリピーターも多い。町のいたるところから白い湯煙が出ており、温泉地ならではの独特な硫黄の臭いが漂っている。

またロトルアは古くから先住民マオリの人口が多く、特に勢力の大きかったテ・アラワ族Te Arawaの中心地であったため、その伝統文化やゆかりの場所がよく保存されているという一面もある。ロトルア郊外にあるマオリ村など、マオリの人々の生活や伝統文化を見られる貴重な機会も多い。

ロトルアの中心部は、フェントン・ストリートFenton St.沿いにある観光案内所アイサイトを中心とした半径500mほどの範囲なので、基本的に徒歩で巡ることができる。碁盤の目のように道が整備されているので、迷うことはないだろう。おもな長距離バスやツアーのシャトルバス、市内と郊外を結ぶベイ・バスはこの建物の周辺から発着する。館内には両替所やみやげ屋も併設している。

町のメインストリートは、フェントン・ストリートと、レストランやショップが軒を連ねるツタネカイ・ストリートTutanekaiSt.。このふたつの通り沿いには世界各国の料理が楽しめるレストランやカフェが集中している。
温泉を気軽に楽しむことができるのもロトルアの魅力のひとつ。米国の旅行誌で世界のスパ10選にも選ばれたことのあるポリネシアン・スパP o l y n e s i a n S p aをはじめとする温泉施設が充実しており、モーテルやB&Bなどのアコモデーションでも温泉施設を備えているところが少なくない。

ロトルア湖に面する村で、この地に保存されているマオリ文化の一端を垣間見ることができる。マオリのショーやハンギ（マオリ料理）ディナーは、ツアーに参加してそれぞれのマオリ村を訪れるか、市内の中・高級ホテルのディナーショーなどで楽しむことができる。ロトルア湖では、マリンスポーツやヘリコプターツアーなどでアクティブに過ごすのもいい。さらにワイルドな地熱地帯やユニークな自然を満喫したいなら郊外へ。ダイナミックな景観を楽しんだり羊のショーを見たりと、楽しみは尽きない。
宿泊施設が多く立ち並ぶのは、レイクビューを楽しめるロトルア湖畔沿いと中心部から南へ延びるフェントン・ストリート沿い。

ラフティングが盛んなロトルア周辺のなかでも、カイツナ川Kaituna Riverを下る人気のコース。高さ7ｍから落ちるスリル満点の滝を含む数ヵ所の滝と10ヵ所以上の早瀬があり、緑深い渓谷を流れる変化に富んだコースをラフティングできる。レクチャーも含めて所要約2時間半。水着とタオルは要持参。カヤックもある。

ニュージーランド航空が主要都市からの国内線を運航。オークランドからは1日1〜2便、所要約40分。ウェリントンからは1日2〜3便、所要約1時間10分。クライストチャーチからは1日1〜3便、所要約1時間45分。ロトルア空港Rotorua Airportから市中心部までは約8km。空港からはベイ・バスBay Busが運行する市内巡回バスのシティライドCityrideのルート10で約20分。スーパー・シャトルSuperShuttle社が運行するエアポートシャトルやタクシー、レンタカーを利用することもできる。

インターシティ、グレートサイツなどの長距離バスが運行している。オークランドから1日4〜5便、所要4時間9分～7時間39分。ウェリントンからはパーマストン・ノースやタウポ経由で1日4～5便、所要7時間20分～12時間45分。バスの発着は観光案内所アイサイト前。

見どころは広範囲に点在。中心部なら徒歩で十分だが、車がない人はシティライドCityrideの利用がおすすめ。シティライドには1〜12番（2番はない）の11ルートがあり、市内と郊外を結んでいる。乗り場は観光案内所アイサイトのメインオフィス前。長距離バスの発着するフェントン・ストリート側ではなく、アラワ・ストリートArawaSt.側に乗り場がある。ICカード乗車券のBee Cardで支払うと運賃が割引きされる。
郊外の見どころをいくつか組み合わせるなら、ロトルア発着の観光ツアーに参加するのも手だ。Japan Tourist Servicesの半日ツアーでは3〜4ヵ所の見どころを巡り、13:30頃には町に戻る。ある程度人数の多いグループやファミリーならチャーターのできる観光シャトルサービス会社にプライベートツアーを依頼するのもいいだろう。