![IMG_20171008_085309[1].jpg](https://www.arukikata.co.jp/wp-content/uploads/IMG_20171008_085309_5B1_5D-thumb-730xauto-295604.jpg)
- ナポリ
イスキア島へ穴場ソルジェート海水天然温泉初体験!
2017.10.28
キーワードで検索
ナポリ湾内に浮かぶ一番大きな島、イスキア島。古代ローマ皇帝、アウグストゥスが所有していたという、緑あふれる温泉の島だ。山がちな島を一周すると35㎞。ほぼ中央に最高峰のエポメオ山(788m)がそびえ、その山裾にはローマ人が植えたというブドウ畑が広がる。美しい風景を楽しみ、イタリア風の温泉にゆったりとつかり、バカンスを楽しみたい。
周囲34㎞のイスキア島の東から南側の海岸は断崖で船の停泊も許さない雄大な自然美を誇り、西の海岸には砂浜が続いている。この西側の地域に紀元前8世紀半ばティレニア海遠征にやってきたギリシア人が移住し、ここを拠点としてナポリ北部のクーマの町を築きあげた。島の最高峰エポメオ山Mt. Epomeo(788m)は、1302年に大噴火を起こし、住民は溶岩から逃れるために現在の城のある小島に避難したといわれている。また、島の守護聖女サンタ・レスティトゥータは数奇な伝説をもつ。304年5月17日島西部、サンタ・モンターノの岬に1体の亡きがらが流れ着いた。それはキリスト教を信仰したために島流しにされ、途中船の中で火あぶりにされたカルタゴの乙女レスティトゥータであった。島では亡きがらの奇蹟的な漂流をあがめ、守護聖女として祀ったという。
小さな入口から大きなフェリーが何隻も出入りする島の玄関口であるこの港は、1854年フェルディナンド2世が火山湖を利用して造らせたもの。この付近は20世紀に入り急発展した新市街で、レストランや温泉付きのホテルが軒を連ねている。
海岸沿いに広がる、かつての漁師町。どこかノスタルジーを感じさせる細い路地が広がり、町の突端からは300mもの長い橋がアラゴンの城へと続いている。
高さ200mの城は遠くからも偉容を誇り、船上からの眺めはまるで1枚の絵のよう。紀元前5世紀に礎が築かれた城は砦の役目を果たし、15世紀以降しばしば手が加えられ、城塞、住居、修道院、牢獄などに転用されてきた。200mへ
の高みへはエレベーターで一気に昇ることができる。いくつもの教会跡や神殿跡が残り、周囲には南国の植物が生い茂る庭園が続いている。とりわけ、オリーブのテラスTerazza degli Uliviからはナポリ湾と島々を望む大パノラマが広がる。
緩やかな丘にブドウ畑が連なり、蛇行する緑の道の先には輝く海岸線が広がる。にぎやかなフォリーオ港の北側にはキアイアの浜、南にはチターラの浜が続き、海水浴場としても人気が高い。岬の突端には16世紀に創建されたサンタ・マリア・ソッコルソ教会Santa Maria Soccorsoが建ち、近くの15世紀の航海に利用された塔とともにすばらしい見晴らしが広がる。教会までの道のりには、緑が茂る庶民的な商店街が続き、そぞろ歩きも楽しい界隈だ
島の南端に小島のように浮かぶサンタンジェロ岬。青い海原と岩礁に打ち寄せる波、そして緑の島影。まさに1枚の絵はがきのようなすばらしい風景が広がる。かつては漁村だった集落だが、現在は中心広場にはカフェがパラソルを広げ、ブティックが並ぶ。
温泉の島として有名なイスキア島。純粋な療法を求める人は最初に医師の診察が義務づけられている。しかし、温泉やエステを楽しむだけなら、診察は必要ない。3つ星ホテルくらいから温泉プールやエステサロンを備えているので、ホテルで手軽に楽しむのもいい。もっと自然を満喫したいなら、島に10ヵ所以上あるという温泉公園に出かけよう。広い敷地には緑と花が茂り、いくつもの温泉プール、整備された海岸、エステやマッサージ施設、レストランやバールなどもあり、一日いても不自由なく快適に過ごすことができる。
温泉は水着、水泳キャップの着用が義務だ。温泉公園は4月中旬から10月末頃の営業。