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クタ&レギャンのメインストリートは、バリの純朴なイメージにはそぐわない光景であふれている。通りは各国のレストランやさまざまなショップで埋め尽くされ、排気ガスを吐き出しながらタクシーやバイクが通り過ぎる。歩道では地元の人たちに交じって、短パン姿のオージー、子供を背負いながら旅をする欧米人カップル、そして日本人旅行者が昼夜行き交う。世界各地から集まった人々が、この刺激的な無国籍タウンを徘徊する姿は、まさに人種のルツボといった風情。しかし「神々の島」のイメージとはかけ離れたこのエリアには、若者を引きつける独特の磁力もある。
クタ&レギャンは、もともとインド洋の豪快な波を求めてやってきたサーファーによって発展を遂げた町。かつて小さな漁村にすぎなかったクタに、サーファーが集まり、素朴なバンガローが建ち出したのが1960年代。日がな1日海で過ごしたサーファーたちは、海を黄金色に染めて太陽が沈む頃、潮の香りを身にまとい、海辺のバーでその日メイクした波の話に花を咲かせていた。
サーファーの町クタは、こうして世界中に知られるようになる。そして、いつしかクタの海はサーファーだけのものではなく、海辺に「楽園」を求める若い旅人たちの集まる場所へと変貌していく。町はアメーバのように南北に広がり、北隣のレギャンまでもその中に取り込んだ。それでも黄金色の夕日のなか、今日もボードを抱えて海から上がってくるサーファーのシルエットが揺れている。
クタからレギャンへ向かって北へ延びるジャラン・レギャンJl. Legianがクタの目抜き通り。さまざまなレストラン、ショップ、ナイトスポットが並んで、クタ独特の無国籍な雰囲気が漂い、昼夜を問わず観光客の姿が目につく。ビーチに沿って延びるジャラン・パンタイ・クタJl. Pantai Kutaは、大型ホテルから安宿まで並ぶホテルエリア。通り越しに青い海や深紅の夕日が望める立地で、眺めのいいレストランも多い。
ジャラン・レギャンとジャラン・パンタイ・クタの間にはガン(=Gang。路地道の意味。本書ではGg.と略す)が何本もあり、長期滞在者向けの格安ホテルが集中している。特にガン・ポピーズ I Gg. Poppies Iと、ガン・ポピーズ II Gg. Poppies IIは、カフェや屋台も多く、世界各地からのバックパッカーや、サーファーたちでにぎわっている。
クタ地区を散策する場合、起点として便利なのはクタ・スクエアKuta Square。ブティックやファストフード店のほか、ツアー会社や両替所などが集まっており、ショッピングにも情報収集にも便利だ。
クタ・スクエアの南端から空港方面へ延びるのがジャラン・カルティカ・プラザJl. Kartika Plaza。大型ホテルがビーチに沿って建ち並び、アクティビティ施設やレストランも点在している。特にこの通り沿いにあるディスカバリーモールDiscovery Mallは、大型ショッピングスポットとして人気を集めている。
クタの北側に広がるレギャン。繁華街のにぎわいが延々と続いているので、旅行者はクタとレギャンでひとつの町のような印象を受けるはず。実際のエリア分けは、ジャラン・ブネサリJl. Benesari付近から北をレギャンだと思えばいい。
クタ同様に、ジャラン・レギャンがショップが並ぶ目抜き通りで、ビーチ沿いに大型〜中級のホテルが点在している。
ショップやレストランが密集しているこのエリアはかなり広大。歩くのに疲れたら、メインストリートを流しているタクシーを利用しよう。ただしクタ&レギャンは一方通行に注意。中心部をほぼ四角で囲む、ジャラン・パンタイ・クタ、ジャラン・ムラスティ、ジャラン・レギャンが時計回りの一方通行となっている。例えばハードロック・ホテル前から空港方面へ向かう場合、上記のルートをひと回りしてからジャラン・カルティカ・プラザを南下する。この場合、クタ・スクエアまで歩いてタクシーをつかまえれば、双方通行なのでそのまま空港方面へと向かうことができる。
空港からエアポートタクシーで15〜30分(定額運賃はRp.15万〜20万)。クタ&レギャンから空港へはメータータクシー利用でRp.9万〜12万ほど。
プラマ社のシャトルバスが、バリ島各地から運行。サヌールから30分(Rp.5万)、ウブドから1時間(Rp.10万)、チャンディダサから2.5時間(Rp.12万5000)、ロビナから3.5時間(Rp.25万、最少催行2名)。
オーラ・チャクラは、オーラ診断とカードを使った占いでクタのカフェで占ってもらえる(クタ地区内のホテルへの出張もOK)。生年月日と名前を伝えてオーラの色やチャクラのバランスを診断してもらえる。会話はインドネシア語だが、日本人の通訳が対応してくれる。約60分でUS$65。