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バリの東沖に浮かぶレンボガン島&ペニダ島は、素朴な漁村が点在するナチュラルアイランド。
レンボガン島周辺にはダイビングやサーフィンのポイントが多く、のんびりと滞在してアクティビティを満喫する旅行者に人気が高い。クリアブルーの海と白い砂浜に囲まれた島では、腕時計のいらない静かな休日を過ごせるだろう。ペニダ島はダイナミックな自然が残り、島内各所の絶景ビューが人気を集めている。
古来よりバリの人々は、山の頂には神がすみ、海には魔物がすむと信じている。そして海に浮かぶ島は魔物のすみかとして恐れられているのだ。ペニダ島はバドゥン海峡を挟み、バリ最高峰アグン山と対峙している。アグン山にはバリの最高神がすんでおり、それゆえ対峙するペニダ島には最も恐ろしい魔物がすんでいるとバリの人々は考えた。その魔物がバロン・ランドゥンのモデルとなったジェロ・グデ・ムチャリンとジェロ・ルー。ペニダ島北部には、そのジェロ・グデ・ムチャリンを祀った寺院もある。クルンクン王朝時代には、魔物がすむペニダ島は流刑地として使われた。
レンボガン島は1周3時間もあれば歩けてしまうような島だ。島のほぼ中央部にあるジュングッバトゥ村 Jungutbatuは、サーファーの間では評判。沖合に鉄クズと化した難破船の残骸があり、その周辺がサーフポイントとして知られている。ジュングッバトゥ村とその北には格安バンガローも多く、サーファーのほかに長期滞在するバックパッカーの姿も目につく。
島西部のマッシュルーム・ベイMashroom Bayには、美しい白砂のビーチが広がり快適なリゾートも並んでいる。バリ島からのデイクルーズが、ランチやアクティビティのために立ち寄るビーチクラブも、この湾周辺に集中している。潮の流れがそれほどきつくないので、スノーケリングやバナナボートなど各種マリンアクティビティを楽しむのにも最適だ。
ペニダ島は約200k㎡とかなり大きく、しかも起伏に富んでいる。ビーチは少なく、海岸線はほとんど切り立った崖になっているが、そのワイルドな景観が撮影スポットとして人気を集めている。
島の中心はレンボガン島との間にジュクンが出ているトヤパケToya Pakehだ。毎日マーケットが開かれる町で、町外れには静かなビーチもある。
ペニダ島の見どころは、トヤパケから約4kmのペッ村Pedにあるダラム・プナタラン・ペッ寺院Pura Dalem Penataran Ped。ここはジェロ・グデ・ムチャリンを祀る寺院で、オダランの日にはわざわざバリから大勢の参拝客が訪れるほどだ。また、サンパランの6km南、カランサリ村Karangsariの手前にはギリ・プトゥリ洞窟寺院 Pura Goa Giri Putriがある。コウモリのすむ洞窟で、その長さは200mにも達する。
2022年に移転したサヌール・ポートから各島へのボートが運航
クサンバのTri Bhuwana港からもぺニダ島へのボートが運航。船旅は15 ~ 20分という近さだ。
デイクルーズで有名なレンボガン島&ペニダ島周辺は、バリ有数のダイビングスポット。2島に挟まれているチュニガン島を含め、島のチャネル(レンボガン島とペニダ島の間、ペニダ島とチュニガン島の間)にポイントが集中している。潮流が速く、ドリフトダイビングが一般的。魚影が濃く、大型回遊魚や大物出現の可能性が高い。場所によっては360度気紛れに流れが変化するスーパーカレントがあり、水温が低いこともあり注意が必要だ。
ペニダ島北側は美しい珊瑚礁が隙間なく広がる女性的なポイントが多く、逆に南側は変化に富んだ地形をもつダイナミックな男性的ポイントが多い。代表的なポイントはマンタ・ポイントManta Point、クリスタルCrystal、SD、サンパランSampalan、トヤパクToyapakeh。
マンタ・ポイントは島の南側にあり、大物好きにはこたえられないポイントだ。マンタはもちろん、マンボウ、巨大なスティングレイが現れることもある。
クリスタルはチャネルの南側にあるグロットダイブが楽しめるポイントだ。水底から洞窟への通路は暗く冒険的な気分が味わえる。浮上すると空洞になっており、隙間から太陽光線が入り幻想的。空洞内には数百羽のオオコウモリ(フルーツバット)が生息している。世界的にも珍しいポイントとして人気がある。また、洞窟から再び水中へ戻ると、真っ暗な闇のなかにコバルトブルーの光が見え、とても神秘的だ。島の北側SD、サンパラン、トヤパクはサンゴのお花畑。色とりどりのサンゴや魚たちを見ながらのダイビングだ。