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スペインで絶対見るべき世界遺産5選
2023.1.24
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マドリードから北西へ約95km、グアダラマ山脈の北側に位置するセゴビアは、独特の景観で知られる。カスティーリャ地方の寂寞とした風景が広がるなか、標高1002mの船形をした岩山の上に旧市街はある。周囲はふたつの川によって深く切り立ち、天然の要塞として古くから栄えてきた。町には今も、ローマ時代の人々が築いた水道橋が、堂々とした姿でそびえる。 1474年には後にレコンキスタを完了しスペイン統一を果たしたイサベル女王がマヨール広場で戴冠式を行い、また1570年にはフェリペ4世がアルカサルで結婚式を挙げるなど、スペインの歴史の表舞台にしばしば登場してきた。中世以来変わっていないような街路を歩き、優美なカテドラルを仰ぎ見たり、点在するロマネスク様式の教会を巡ったり、あるいは名物の子豚の丸焼きを食べるだけでも、セゴビアに足を運ぶ価値がある。
セゴビアには鉄道駅がふたつある。AvantやAlviaなど高速列車が停まるセゴビアAV駅(正式名称はセゴビア・ギオマールSegovia Guiomar駅)は、町の中心から約5km南東に位置する。11番のバスが駅とローマ水道橋Acueducto Romanoとの間を列車の到着に合わせて毎時1〜2便程度運行しており、所要約15分。一方、普通列車が到着するセゴビア駅は、町の中心から南へ約2km。駅前のバス停から、駅を背にして左方向から来る6番か8番のバスに乗る。6番のバスならバスターミナル近くの停留所で降りると、ローマ水道橋まで徒歩10分ほど。8番のバスは水道橋のすぐ脇を通り、マヨール広場Pl. Mayorの少し手前が終点。
ローマ水道橋から歩き始める場合は、アソゲホ広場Plaza delAzoguejoに観光案内所があるので、地図をもらっておくとよい。水道橋の雄姿を堪能したら、広場から北西に延びるCervantes通りを上っていこう。途中右側に、壁一面がとがった石で覆われた刺の家Casa de los Picosがある。さらにJuan Bravo通りを上り、中世の建物に囲まれたサン・マルティン広場Plaza de San Martínを過ぎると、マヨール広場Plaza Mayorに出る。ここが旧市街の中心。 観光案内所のほか、レストランやカフェが広場を取り囲み、西側にはカテドラルCatedralが姿を見せている。
カテドラルの前を通るMarqués del Arco通りを北西に下り、続くDaoiz通りを行くと、突然視界が開けアルカサルAlcázarが現れる。この場所は、その形から巨大な船にたとえられる旧市街の「船 首」の部分に当たり、 見下ろせば、荒涼としたカスティーリャの大パノラマが広がる。
《世界遺産》 セゴビア旧市街とローマ水道(1985年登録)