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ミューレンの素朴な村並みとアルプスの夕映えを満喫する旅

地球の歩き方ウェブ運営チーム

地球の歩き方ウェブ運営チーム

更新日
2023年9月1日
公開日
2023年9月1日
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ユングフラウ鉄道で進行方向右側に座ったら、窓の外の景色に注目。標高が上がり、草原と森の向こうにラウターブルンネンの谷が見えてきたら、切り立った断崖の上に建物が集まった一画があることに気づくだろう。かつては有名人が“隠れ避暑地”としてよく利用していたというミューレンだ。ユングフラウ鉄道から見る風景は、まさに崖っぷちの村。村の外れはどうなっているのだろう、と気になってしまう。鉄道とロープウエイを乗り継いで実際に村を訪れてみると、一部の現代的な建物を除き、家々はどこか古びた味のあるシャレーばかり。谷を挟んで反対側にある高級感のあるヴェンゲンに比べて、ずっと素朴なたたずまいだ。一般車の通行を禁止しているので、村はとても静か。ユングフラウ地方で最も西に位置しているため、ほかの村や展望台から見るのとはまったく異なる3山の姿も魅力。ことに、村から見た夕映えのアルプスは天下一品!シルトホルンからの帰路に立ち寄るのもいいが、できれば1泊して静かな村を実感してみたい。

ミューレンへのアクセス

行き方はふたとおりあるので、行きと帰りでルートを変えて一周するといい。ラウターブルンネンからの所要時間はグリュッチアルプ経由が23分、シュテッヘルベルク経由が32分。車で来た場合はラウターブルンネン駅前の屋内駐車場か、あるいはシュテッヘルベルク駐車場を利用する。

ミューレンの歩き方

ミューレンの集落は崖に沿って1kmほど続いており、その北端に鉄道BLM(Bergbahn Lauterbrunnen-Mürren)のミューレン駅、南端にロープウエイLSMS(Luftseilbahn Stechelberg-Mürren-Schilthorn)のミューレン駅がある。この両駅の間はゆっくり歩いても15分くらい。とてもこぢんまりとした村だ。
BLMの鉄道駅に着くと、目の前に小さな広場がある。ここは村の中でも特にすばらしい展望ポイントで、ユングフラウ3山の姿が美しい。道は駅前からふた手に分かれているが、どちらを歩いてもロープウエイ駅の手前で一緒になる。
観光案内所があるのは山側の道路沿い。歩き出してすぐ、素朴な村に不似合いなほど近代的なスポーツセンターが見えてくる。観光案内所はこの建物の1階にある。そのまま5分ほど歩くと、アルメントフーベル展望台に上るフニクラ(ケーブルカー)の駅があり、さらに5分歩いてロープウエイの駅に到着する。
一方、谷側の道は比較的景色がよく、趣の感じられるシャレーやみやげ物屋、カフェテラスも多い。といっても決してにぎやかというほどではなく、夏のピークシーズンでものんびりとした雰囲気は変わらない。村には小路がいくつかあり、雑貨などのかわいらしい店もあるのでのぞいてみよう。
村を一歩離れれば、周辺は谷の上にある明るいアルプが広がっており、そのなかを歩くたくさんのハイキングコースがある。おすすめは後述するアルメントフーベルとグリュッチアルプGrütschalpへ向かうルート。
グリュッチアルプは、ラウターブルンネンからロープウエイでミューレンヘ向かう際の乗り換え駅。ミューレンに向かう途中に下車して歩くことも可能だ。ミューレンからの所要時間は約2時間。「2時間は長い!」という人は鉄道でひと駅分下ってヴインターレックWinteregg駅から歩き始めてもいい。ここには雰囲気のいいレストランがあるので、ここで食事をしてから歩き出すこともできる。
線路沿いの小道は、ベルナーアルプスの大パノラマを存分に堪能できる。歩くに従ってユングフラウの頂上の形が変わっていくのがおもしろい。ルートの沿道は高山植物の宝庫。春の終わりから初夏のいいタイミングでここを訪れることができたら、一面の花畑の先にユングフラウ三山が並ぶ、夢のような絶景が眺められるかもしれない。

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