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はじめてのアンダルシア旅行でおさえたい必見スポットはここ!!
2023.1.18
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セビーリャからコルドバ方面へ約40km、初夏ならヒマワリ畑の中を抜けて行くと、小高い丘の上にカルモナの白い町並みが見えてくる。バスが到着する新市街から旧市街へは、堂々としたグレコ・ローマン様式のセビーリャ門Puerta de Sevilla を通って入る。向かいに建つ、セビーリャのヒラルダ(→ P.307)をまねて造られたサン・ペドロ教会の塔が美しい。
白壁の家々が並ぶ石畳の道を上っていくと、右側に市場がある。野天のマーケットで、四角い広場の周りがアーケードになっている。野菜、肉、魚のほか、生きたカタツムリなども売られていて、スペイン人の食生活を探るのもおもしろい。
旧市街の中心は、市庁舎や17 世紀の建物に囲まれたサン・フェルナンド広場Pl. de San Fernando。バルで一服したら、さらに坂道を上っていこう。「村」というよりは「町」と呼ぶべき規模のカルモナだが、旧市街には昔ながらの素朴な風情が漂う。かつて国王の居城があったため教会や貴族の邸宅といった歴史建造物も多く、そうした建物のひとつ、マルケス・デ・ラス・トーレス宮殿が市博物館Museo de la Ciudadとして公開されている。
さて、ようやく頂上にたどり着くと、現在はパラドールParador de Carmonaとなっている王城が姿を現す。セビーリャ門、コルドバ門とともにこの町を守る城塞のひとつだったアラブの城を、残酷王ペドロ1 世が宮殿に改装したものだ。グラナダ攻略の際にはイサベル女王と夫フェルナンド王も滞在し、また天正少年遣欧使節や慶長遣欧使節の支倉常長一行も、この城を訪れている。テラスの向こうには、地平線のかなたまでアンダルシアの平原が広がる。この雄大なパノラマを楽しみながら、レストランで食事を取るのもいいだろう。